福岡市の代表的な観光資源である「屋台」。福岡市は文化を継承していくために、次世代の担い手の育成を目的とした屋台営業者の公募を行っています。どのようにすれば屋台を出店する資格を得ることができるのか。応募&審査方法を解説します。
1/5
出所:福岡市役所
記事後半では、福岡県の旅行消費額と旅行消費単価についても紹介します。
1. 実は参入ハードルが高い。公募制を採用している福岡の屋台
福岡市は現在でも道路や公園に100軒以上の屋台が並ぶ珍しい街です。観光に訪れた方の中にも立ち寄ったことのある方は多いのではないでしょうか。
2/5
Pvince73/shutterstock.com
客側からすると気軽に利用できる屋台ですが、道路上で営業する飲食店という性質上、厳格なルールやインフラ・衛生管理の遵守が求められ、新規で参入するハードルは高くなっています。
かつては道路を不法占拠したり、衛生基準を満たしていない屋台が多く、行政との摩擦で存続が危ぶまれた時代もありました。
しかし、2013年に屋台基本条例が制定され、2016年からは新規参入のための公募制度がスタートするなど、現在は新しい形で文化の発展に向けた取り組みが進められています。
公募はこれまで数年に1回のペースで不定期に行われてきましたが、今回の公募は第1期から10年目となる節目にあたります。
本制度には営業期間は「10年」という規定が定められているため、第1期の入れ替えのタイミングと重なり、新規で参入したいと考えている人にとって、絶好の機会となります。
2. 屋台営業候補者公募の詳細
今回の屋台営業候補者公募の詳細は以下の通りです。
2.1 募集区画(合計23区)
- 中洲北地区:4区画
- 清流公園地区:5区画
- 天神北地区:3区画
- 天神中央地区:4区画
- 天神南地区:5区画
- 長浜地区:2区画
3/5
出所:福岡市役所
2.2 募集期間
- 2026年4月27日(月)~6月8日(月)
2.3 営業開始
- 2027年4月1日(木)~2030年3月31日(日)
※3年間。更新で2037年3月31日(火)まで延長可能(10年間)
営業する屋台には以下のような規定が設けられています。
- 営業時間は17時~翌4時まで
- 営業時間中は本人が常駐すること
- 屋台の規格内(間口3m以内、奥行2.5m以内)に設置できない器材(客席や囲いを除く)を設置できる範囲は、間口5m、奥行3m以内
- 飲食物の提供以外の営業行為は不可(生ものは十分に加熱すること)
- テイクアウトやデリバリーは不可
このほかにも屋台に関するルールは数多くあるため、応募を検討する方は内容をしっかり把握しておく必要があります。
3. 募集から決定までの流れは?審査は書類と面接の2段階
募集から決定までの流れは以下の通りです。
- 応募期間:2026年4月27日(月)~6月8日(月)
- 1次審査(筆記試験):7月5日(日)
- 1次審査結果通知:7月上旬(予定)
- 2次審査用書類(営業計画書等)提出期間:7月上旬~8月中旬(予定)
- 2次審査A(書類審査):8月下旬~10月上旬(予定)
- 2次審査B(面接審査):10月中旬~11月上旬(予定)
- 2次審査結果通知:12月上旬(予定)
- 屋台営業候補者決定通知:12月上旬(予定)
※以下、屋台営業候補者決定後
- 営業区画の選択:2026年12月中旬(予定)
- 講習会:2026年12月下旬(予定)
- 各種許可申請:2027年2月~4月(予定)
- 営業開始日:2027年4月1日~5月31日(予定)
1次審査(筆記試験)では、関係法令やルールなどについて正しい知識を有しているか審査されます。
2次審査(書類・面接審査)では、提出された営業計画書の内容に沿って質疑が行われ、得点の上位者が最終候補者として選出されます。
参加必須ではありませんが、5月17日(日)に福岡市の主催で公募に関する説明会が開催されます。説明会では公募で屋台を始めた営業者によるトークセッションなどが行われる予定です。
4/5
出所:福岡市役所
4. 福岡県の2024年の旅行消費額と旅行消費単価について紹介
5/5
Tphotography89/shutterstock.com
ここからは記事の話題にちなんで福岡県の旅行消費額と旅行消費単価についてご紹介します。旅行消費額には、団体・パックのツアー料金や宿泊費、飲食費、交通費などが含まれます。
国土交通省観光庁の公式サイトに掲載されている「旅行・観光消費動向調査 2024年年間 都道府県別集計表」によると、2024年の福岡県における旅行消費額と旅行消費単価は、以下の結果になりました。
- 観光消費額:約5667億円
- 観光消費単価:約2万9000円
旅行消費単価「約2万9000円」の内訳を詳しく見ると、福岡県ならではの特徴が見えてきます。全国平均と比較しても、福岡県は「飲食費」と「買い物代」の割合が高い傾向にあります。
「博多ラーメン」「水炊き」「屋台文化」といった強力なグルメコンテンツ、そして天神・博多エリアの商業施設の充実が、観光客の財布を緩める大きな要因となっているようです。
参考資料
- 福岡市
- 福岡市「屋台営業候補者公募の募集要項、様式などのダウンロード」
- 福岡市役所リリース「福岡で屋台をしてみませんか?屋台営業者を募集しています!」
- 国土交通省 観光庁「旅行・観光消費動向調査」2024年年間 都道府県別集計表
LIMOローカルニュース編集部