4. 市場の成長とシェア拡大の「二輪エンジン」
では、会社側はどのような根拠で来期の成長を見込んでいるのでしょうか。泉田氏は、決算説明会資料に記載された「テスター市場の動向」に注目します。
アドバンテストの主力製品は「SoC(システム・オン・チップ)」と呼ばれる、複雑な集積回路向けのテストシステムです。
会社側の予測によれば、このSoCテスターの市場規模は、CY2025(カレンダーイヤー)の69億ドルから、CY2026には87億〜95億ドルへと約25%以上拡大すると見込まれています。
会社が発表した来期の売上成長率(+25.8%)は、この市場全体の成長予測とほぼ一致しています。
さらに重要なのが「市場シェアの拡大」です。泉田氏は、同社のSoCテスター市場におけるシェアが、前年の56%から66%へと10ポイントも上昇している事実を高く評価します。
「マーケット全体の伸び率は当然ついていけるでしょうと。その時にシェアをさらに取れれば、マーケットの成長以上に伸びるので、シェアが取れるかどうかっていうのがポイントです」
現在、この領域でアドバンテストの競合となるのは、米国の「テラダイン」という企業くらいしか存在しない寡占市場となっています。
【動画で解説】過去最高の業績を叩き出したアドバンテスト、株が急騰
市場全体が拡大する中で、ライバルからシェアを奪うことができれば、業績はさらに上振れる(アップサイドがある)可能性があるのです。
ちなみに、半導体の製造自体は海外が中心であり、FY2025の売上実績を見ると、最大の顧客地域は台湾(約5,695億円)であり、次いで韓国(約1,803億円)となっています。これは、巨大な半導体メーカーである台湾TSMCや韓国サムスン電子向けに、同社のテスターが大量に納入されていることを示しています。
