3. 堅めの来期予想と、株価を左右する「AI需要のリスク」
過去最高の業績を叩き出したアドバンテストですが、株式市場は常に「未来」を見ています。
同時に発表されたFY2026の会社予想は、売上収益が1兆4,200億円(+25.8%)、営業利益が6,275億円(+25.7%)、当期利益が4,655億円(+24.0%)というものでした。
十分に立派な成長率ですが、過去2年間の「倍々ゲーム」を期待していた一部の投資家からすると、少し物足りなく映るかもしれません。
インタビュワーから「過去にも保守的な予想を出して上方修正を繰り返してきた会社だから、今回も期待できるのでは?」という疑問が投げかけられると、泉田氏はプロならではの慎重な見方を提示します。
「新技術が出てくると今までの流れが変わってしまうので、どういう技術になるのかとか、マクロ環境、設備投資をする流れなのかそうじゃないのかとか、そういったことが結果的に反映してくる。チップそのものを作る会社ではないので、そのチップがどういう扱われ方をするのかというのに関係する。そういったところまで見なきゃいけないのがこの銘柄の難しさです」
つまり、アドバンテストの業績は「世界中のIT企業がどれだけAIに設備投資をするか」に強く依存しています。
例えば、大手テック企業がデータセンターの建設計画を中止したり、計算効率を飛躍的に高める新技術が開発されて必要なチップの数が減ったりすれば、テスターの需要も急減するリスクがあるのです。
株価がすでに高い期待を織り込んでいる分、こうしたマクロ環境の変化には敏感に反応する点に注意が必要です。