2. 「安く買い、高く売る」を実現したドルコスト平均法の威力

今回のシミュレーションでは、投資元本121万円に対し、最終的な評価額が約340万円、利益が約219万円(181.3%増)という驚異的な結果となりました。この背景には、直近の急騰だけでなく「ドルコスト平均法」による賢い買い付けが大きく寄与しています。

ドルコスト平均法とは、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付ける手法です。

積立を開始した2016年当時は金価格が1gあたり4,000円〜5,000円台と低迷していましたが、その安値圏で着実に重量(グラム数)を積み上げることができました。 結果として、10年間の平均購入価格は1gあたり9,072円に抑えられています。

売却時の価格である25,948円と比較すると、時間分散によって購入単価を平準化し、その後の価格上昇の波を最大限に享受できたことが分かります。

3. 投資手法でこれだけ違う!金投資のコストと税金の注意点

金投資は「どこで、どのような形で保有するか」によって、コストや税金の取り扱いが大きく異なります。自身の目的に合った窓口を選ぶことが、最終的な手残りを左右します。

3.1 【店舗・銀行アプリ等】純金積立(現物・銀行系積立)

貴金属店や、SBI住信ネット銀行などの「金預金」を利用して現物を積み立てるケースです。

  • 税金の種類:原則として「譲渡所得」となります。他の譲渡所得と合算し、年間50万円の特別控除が受けられます。
  • 長期保有の優遇:保有期間が5年を超えると、課税対象となる利益が半分になるという大きなメリットがあります。
  • NISA:対象外です。

3.2 【証券会社】金ETF・投資信託

証券口座を通じて「証券」として金を保有するケースです。

  • 税金の種類:原則として「申告分離課税」(20.315%)となります。株式や投資信託の損益と相殺が可能です。
  • NISA:成長投資枠を活用でき、非課税で運用可能な点が最大の強みです。

3.3 【デリバティブ】金CFD(レバレッジ取引)

少額の証拠金で大きな金額を動かすデジタル取引です。

  • 税制:一律20.315%(先物等に係る申告分離課税)ですが、現物積立のような5年超保有の優遇や特別控除はなく、NISAも対象外です。資金効率は良い反面、長期保有の節税メリットは薄い点に注意が必要です。