5月の大型連休が明け、さわやかな初夏の風に新緑が揺れる心地よい季節となりました。落ち着いた日常が戻るなかで、これからの生活設計や将来の資産づくりについて改めて見つめ直している方も多いのではないでしょうか。
新NISAの開始以降、資産形成を目的に投資信託を始める人が増えるなか、「オルカン(全世界株式)」と「S&P500」はとくに人気を集めています。
どちらも長期投資で注目されているインデックスファンドですが、投資対象やリスクの性質は異なります。
本記事では、オルカンとS&P500の違いや過去の実績を整理しながら、両者をどう選ぶべきかを分かりやすく解説していきます。
1. 【比較】「オルカン」と「S&P500」の投資対象はどう違う?
オルカンとS&P500は、どちらも株価指数への連動を目指して運用されるインデックスファンドです。
ただし、投資先としている地域や市場の範囲には違いがあります。
1.1 オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)の特徴を整理
オルカンは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称として使われています。
日本を含む先進国や新興国など、世界中の約3000銘柄以上へ分散投資している点が特徴です。
組入上位10カ国・地域(2026年3月31日時点)
- 1位 アメリカ 61.7%
- 2位 日本 5.1%
- 3位 イギリス 3.4%
- 4位 カナダ 3.1%
- 5位 台湾 2.6%
- 6位 フランス 2.2%
- 7位 スイス 2.1%
- 8位 ドイツ 2.0%
- 9位 韓国 1.8%
- 10位 ケイマン諸島 1.6%
組入上位10銘柄(2026年3月31日時点)
- 1位 NVIDIA CORP(アメリカ / 情報技術) 4.5%
- 2位 APPLE INC(アメリカ / 情報技術) 4.0%
- 3位 MICROSOFT CORP(アメリカ / 情報技術) 2.8%
- 4位 AMAZON.COM INC(アメリカ / 一般消費財・サービス) 2.2%
- 5位 ALPHABET INC-CL A(アメリカ / コミュニケーション・サービス) 1.7%
- 6位 ALPHABET INC-CL C(アメリカ / コミュニケーション・サービス) 1.6%
- 7位 TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC(台湾 / 情報技術) 1.5%
- 8位 BROADCOM INC(アメリカ / 情報技術) 1.5%
- 9位 META PLATFORMS INC-CLASS A(アメリカ / コミュニケーション・サービス) 1.3%
- 10位 TESLA INC(アメリカ / 一般消費財・サービス) 1.1%
オルカンの主な特徴について
- 世界中へ分散投資しているため、特定地域への偏りを抑えやすい
- 米国以外の国や地域が成長した場合にも、その恩恵を受ける可能性がある
- 世界経済の変化に応じて、運用会社が投資配分を自動で調整する
1.2 S&P500(eMAXIS Slim 米国株式)の特徴を整理
S&P500は、米国を代表する主要500社で構成される株価指数です。
投資商品として「S&P500」と呼ばれる場合は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」など、S&P500指数への連動を目指す投資信託が一般的です。
投資先は、米国の大手企業500社で、ハイテク・金融・ヘルスケアなど幅広い業種が含まれています。
資産構成(2026年3月31日時点)
- 実質外国株式 100.0%(内 現物 98.5%、内 先物 1.6%、コールローン他 -0.0%)
組入上位10銘柄(2026年3月31日時点)
- 1位 NVIDIA CORP(アメリカ / 半導体・半導体製造装置) 7.3%
- 2位 APPLE INC(アメリカ / テクノロジ・ハードウェア・機器) 6.6%
- 3位 MICROSOFT CORP(アメリカ / ソフトウェア・サービス) 4.8%
- 4位 AMAZON.COM INC(アメリカ / 一般消費財・サービス流通・小売り) 3.6%
- 5位 ALPHABET INC-CL A(アメリカ / メディア・娯楽) 2.9%
- 6位 BROADCOM INC(アメリカ / 半導体・半導体製造装置) 2.5%
- 7位 ALPHABET INC-CL C(アメリカ / メディア・娯楽) 2.3%
- 8位 META PLATFORMS INC-CLASS A(アメリカ / メディア・娯楽) 2.1%
- 9位 TESLA INC(アメリカ / 自動車・自動車部品) 1.8%
- 10位 BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B(アメリカ / 金融サービス) 1.6%
S&P500の主な特徴について
- 米国の主要企業500社へ集中して投資する仕組み
- AppleやMicrosoft、NVIDIAなど巨大テック企業の成長による恩恵を受けやすい
- 米国経済の成長局面では高いリターンが期待される
- 一方で、米国経済が低迷した場合には影響を受けやすい側面もある