3. 【75歳以上 後期高齢シニア夫婦】貯蓄があっても安心できない「インフレの罠」
3.1 平均額と資産の中身から見る老後資金の実像
公的年金だけでは日々の支出をすべて賄えない場合、不足分を補う手段となるのが貯蓄です。
ここでは、75歳以上の後期高齢シニア夫婦世帯がどの程度の資産を保有しているのか、その実態を確認していきます。
(平均世帯主年齢:80.6歳)
総務省「家計調査 家計収支編 2025年〔二人以上の世帯〕」および「貯蓄・負債編」によると、世帯主が75歳以上で無職の世帯における貯蓄状況は次のようになっています。
平均貯蓄額: 2392万円
- 通貨・定期性預貯金:1,538万円(約64%)
- 有価証券(株式・投資信託など):449万円(約19%)
- 生命保険など:396万円
平均貯蓄額は約2,400万円に達していますが、これは一部の富裕層が平均を押し上げている側面もあり、実際には世帯ごとの格差が大きく開いています。
さらにプレシニア世代が見逃してはいけないのが「資産の約64%が預貯金」という事実です。
預貯金は元本が減らない安心感がある反面、昨今のような物価上昇(インフレ)が続けば、お金の「実質的な価値(購買力)」は徐々に目減りしてしまいます。
これからの時代、「現金で持っているから安心」とは言い切れないのが現実です。
