2. SHIFTの回答「主力事業はAIでなくなる可能性がある」
テスト事業への依存度が高いSHIFTにとって、現在最も大きな脅威となっているのがAI(人工知能)の急速な進化です。
インタビュワーが最近のAIニュースに触れ、「高精度なAIがシステムのバグを自動で見つけ出せるようになれば、SHIFTのテスト事業は真正面から打撃を受けるのではないか」という疑問を投げかけました。
実は、この懸念は多くの投資家も抱いており、SHIFTの決算説明会資料には「投資家の皆様から多数いただく質問」に対する会社の回答が掲載されています。
その代表的な質問の一つが、「AIによって開発・テスト業務はなくならないのか?」というものです。これに対する会社の回答は、非常に率直なものでした。会社は「将来的になくなる可能性があると予想しています」と明記しているのです。
自社の売上の6割超を占める主力事業が消滅するかもしれないと、会社自らが認めている事態にインタビュワーも驚きを隠せません。しかし、泉田氏はこの会社の姿勢を次のように評価します。
「会社としてはもう織り込んでますよと。織り込んでるよと、心配ないよ、ということではあります」
つまり、AIの進化による事業環境の激変を単なるリスクとして恐れるのではなく、すでに前提条件として受け入れ、次の打ち手を準備しているという会社からの力強いメッセージだと読み解けるのです。
また、もう一つの代表的な質問として「AIによって内製化(企業が自社内でシステム開発を行うこと)が進み、SHIFTへの発注は減らないのか?」というものがあります。
これに対し会社は、「先進的な企業では内製化が進むが、多くの事業会社は外注の活用を継続する」と予想しています。
AIを使いこなせる一部のトップ企業を除き、世の中の多くの企業は依然としてSHIFTのような専門企業の手助けを必要とするだろう、という現実的な見立てです。
