老後の生活を支える年金ですが、実は老齢年金とは別に受け取れる公的給付が複数あることをご存じでしょうか。
これらの制度の多くは「申請しなければ受け取れない」仕組みとなっており、対象者であっても知らないまま受給機会を逃しているケースが少なくありません。
加えて、2026年4月からは在職老齢年金制度が改正され、働きながら年金を受け取るシニアにとって有利な変更が始まっています。
本記事では、60歳・65歳以上を対象とした代表的な5つの公的給付制度を整理するとともに、2026年4月施行の在職老齢年金改正の内容を解説します。
1. 年金に上乗せされる2つの給付金
まずは、老齢年金に上乗せして受け取れる2つの制度を見ていきましょう。
1.1 加給年金
加給年金は、老齢厚生年金の受給者に生計を維持している65歳未満の配偶者や18歳到達年度の末日までの間の子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子がいる場合に加算される制度です。
受給するには、厚生年金の被保険者期間が原則20年以上あることが要件となります。
2026年度の支給額は以下のとおりです。
- 配偶者および1人目・2人目の子:各24万3800円
- 3人目以降の子:各8万1300円
さらに、配偶者の加給年金には受給者の生年月日に応じた「特別加算」が加わります。
加算額は3万6000円から17万9900円で、たとえば1943年4月2日以後に生まれた方の場合は17万9900円が上乗せされます。
つまり、配偶者がいる場合は加給年金と特別加算を合わせて年間最大約42万3700円を受け取れる可能性があります。
