新年度がスタートする4月は、年金の支給額や関連制度について改めて確認しておきたい時期です。物価の上昇が続くなかで、「年金だけでは暮らしが心もとない」「少しでも手取りを増やしたい」と考えている方も少なくないでしょう。

特に、65歳以上で年金収入を主な生活の糧としている低年金の世帯にとって、年金支給日に支給される「年金生活者支援給付金」は、生活を支える重要な制度といえます。

この給付金は偶数月の年金に上乗せして支給されますが、対象となる条件を満たしていなかったり、申請が済んでいなかったりすると受け取れない場合があります。

この記事では、2026年度における給付金の基準額や対象者の条件、申請方法をわかりやすく整理します。あわせて、年金の受給額に見られる個人差や、高齢者世帯の所得の実態についても解説していきます。

ご自身が給付金の対象になるかどうかを確認し、制度を確実に活用するための一助としてお役立てください。

1. 年金生活者支援給付金とは?65歳以上の低年金世帯を支える制度の概要

基礎年金を受け取っている方のうち、所得が一定の基準を満たす場合に「年金生活者支援給付金」を受給できます。

この制度には、「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」という3つの種類があります。

1.1 【老齢年金】年金生活者支援給付金の対象者と支給要件を解説

老齢年金生活者支援給付金は、以下の支給要件をすべて満たしている方が対象です。

  • 65歳以上で、老齢基礎年金を受給していること
  • 同じ世帯に住む全員の市町村民税が非課税であること
  • 前年の公的年金などの収入金額(※1)と、それ以外の所得の合計額が、昭和31年4月2日以降に生まれた方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれた方は80万6700円以下であること(※2)

※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以降に生まれた方で合計額が80万9000円を超え90万9000円以下の場合、また昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下の場合は、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

1.2 【障害年金】年金生活者支援給付金の対象者と支給要件について

障害年金生活者支援給付金を受け取るには、以下の要件を両方満たす必要があります。

  • 障害基礎年金を受給していること
  • 前年の所得額(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数などに応じて増額されます)

※ 所得には、障害年金などの非課税収入は含まれません。

1.3 【遺族年金】年金生活者支援給付金の対象者と支給要件を確認

遺族年金生活者支援給付金は、次の支給要件をすべて満たす方が対象となります。

  • 遺族基礎年金を受給していること
  • 前年の所得額(※)が479万4000円以下であること(扶養親族の人数などに応じて増額されます)

※ 所得の計算には、遺族年金などの非課税収入は含みません。

いずれの種類の給付金においても、前年の所得額が支給の可否を判断する重要な要素となっています。