2026年3月の原油価格高騰による「価格ショック」により、食品や日用品などさまざまなモノが値上げされ、家計への負担が一段と増しています。
帝国データバンクのレポートによると、この原油高の影響により家計の年間支出が最大で約5万円増える可能性も指摘されており、「貯蓄を増やしたくてもなかなか増やせない」と感じる方は多いかもしれません。
このような物価の高止まりが続くなか、ぜひ参考にしたいのがお金を着実に増やしている人たちの行動習慣です。本記事では、日本の富裕層について、さらに銀行員時代に多くの富裕層のお客さまと接してきた筆者が実際に感じた、「お金に好かれる人」の特徴をご紹介します。
1. 【富裕層】ピラミッドの頂点「トップオブトップの人」ってどんな人?
まず、日本における資産保有額の階層別分布を確認しておきましょう。野村総合研究所によると、2023年時点での純金融資産保有額の階層別世帯数は下記のとおりです。
1.1 純金融資産保有額「5億円」以上は11万世帯超
- 超富裕層(5億円以上):11万8000世帯/135兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):153万5000世帯/334兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):403万9000世帯/333兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):576万5000世帯/282兆円
- マス層(3000万円未満):4424万7000世帯/711兆円
資産1億円以上の富裕層・超富裕層を合計すると165.3万世帯で、全世帯の約3%にとどまる結果となりました。最も多くの割合を占めるのは資産3000万円未満のマス層で、約8割にものぼる状況です。
では、お金を貯められる人とそうでない人にはどのような違いがあるのでしょうか。もちろん継承する資産の有無や収入の水準も大きく関係しますが、筆者は銀行員としての経験を通じて、お金に好かれる人には共通する行動習慣があることに気が付きました。
次の章でくわしく紹介していきましょう。
2. 【元銀行員は見た】お金に好かれる人「意外な行動」3選
続いて、銀行員時代に多くの富裕層のお客さまと接してきた筆者が実際に感じた「お金に好かれる人」の特徴をご紹介します。
2.1 お金に好かれる人①周囲との比較でお金を使わない
富裕層と聞くと、お金の使い方が派手なイメージがあるかもしれません。しかし、筆者が出会った富裕層の方々の多くは、「流された消費」にはお金を使うことはありませんでした。
「流された消費」とは、周囲との比較でお金を使うことです。たとえば「同僚が新築マンションを購入した」「友人が家族で海外旅行に行っていた」といった情報を耳にすると、それに対抗するように消費を行ってしまうことを指します。
お金に好かれる人は、お金を使うときの判断基準が「自分にとって必要かどうか」となっており、見栄のためにお金を使うことがありません。これは一見シンプルなことに思えますが、実はとても難しいことでもあります。
SNSを通じてさまざまな情報が入ってきやすい時代だからこそ、「ほんとに必要な消費か」と立ち止まって考えることが大切です。
2.2 お金に好かれる人②大きな買い物や契約の前に必ず比較・検討する
お金に好かれる人は、よりよい判断をするための手間を惜しみません。たとえば、「保険を契約する」「家電を買い替える」といったときに必ずさまざまな比較を行い、ベストな選択となるようきちんと調べたうえで決断をします。
銀行でお客さまの資産状況をヒアリングしていると、支出が多い方ほど「なんとなくその保険に決めた」「調べるのが面倒だから今のままでいい」といった理由で無駄な固定費を抱えているケースが多くみられました。
特に、現在のように物価上昇が続く状況においては、家計の支出のひとつひとつをきちんと点検することが重要です。
2.3 お金に好かれる人③お金の話を率直に話せる
「お金の話は何となくしづらい」「人前でお金について話すのはみっともない」…そう感じる方も少なくありません。しかし、お金に好かれる人はこの壁が低い傾向にあります。
たとえば、銀行員時代に「先日友人がこういう節税をしていると教えてくれた。自分も取り入れたいので提案してほしい。」といったご要望を受けることがありました。こういった方々は周囲の人と積極的にお金に関する情報交換をオープンに行っているので、「知らないこと」による機会損失を避けられているといえます。
有益な税制や優遇制度を活用するためには、周囲から情報が入ってきやすいように普段からお金の話をタブー視しないことが大切です。
3. まずは日頃の習慣から見直してみよう
今回は、日本の富裕層についてと筆者が銀行員時代に実際に見て感じた「お金に好かれる人」の特徴について解説しました。
原油高を起点とした物価上昇の波及は今後も続くと予想されており、家計の支出のひとつひとつをこれまで以上にしっかりと点検することが重要です。いきなり富裕層を目指すことは難しいものの、お金との向き合い方や日頃の習慣を見直すだけで家計のあり方には確実な変化が生まれます。
家計負担が増す厳しい経済状況だからこそ、「自分にとって本当に必要か」を見極め、お金に関する情報交換をオープンに行う姿勢が資産を守る術となります。まずは、今回紹介したような「お金に好かれる」行動を参考に、ご自身の日頃の行動パターンを振り返るきっかけにしてみてはいかがでしょうか。


