3. 手取り収入からどのくらい貯蓄しているのか
金融資産を保有している世帯に限った数字ではありますが、年代や世帯構成によって、お金の置き場所に違いが見られます。
預貯金を厚めに持つのか、それとも投資にも振り向けるのか。その傾向を確認すると、各世代の家計管理の特徴が見えてきます。
3.1 【二人以上世帯】手取り収入からの貯蓄割合の平均は?
J-FLECの調査によると、二人以上世帯が年間の手取り収入から預貯金に回している割合の平均は以下のとおりです。
- 20歳代:17%
- 30歳代:18%
- 40歳代:18%
- 50歳代:17%
- 60歳代:17%
- 70歳代:16%
一方、債券・投資信託・株式などに振り向けている割合は以下のとおりです。
- 20歳代:16%
- 30歳代:16%
- 40歳代:15%
- 50歳代:13%
- 60歳代:10%
- 70歳代:14%
いずれも、金融資産を保有し、その年に金融資産へ振り分けた世帯が対象です。
二人以上世帯では、預貯金に回す割合が20歳代から70歳代まで大きく変わっておらず、年代が変わっても一定のペースで貯蓄を続けていることがうかがえます。
年齢が上がるほど預貯金の比率が大きく高まるというより、家計全体のバランスを見ながら、安定的に資産を積み上げている印象です。
また、投資商品への振り分け割合は60歳代までは低下するものの、70歳代では14%まで持ち直しています。
年齢を重ねたからといって一律に運用をやめるのではなく、家計や保有資産の状況に応じて投資を続けている世帯も一定数あるのでしょう。
二人以上世帯では、生活費を分担しながら家計を運営できる場合もあり、単身世帯より資産の置き方に選択肢を持ちやすい面があると考えられます。
3.2 【単身世帯】手取り収入からの貯蓄割合の平均は?
続いて、単身世帯が年間の手取り収入から預貯金に回している割合の平均は以下のとおりです。
- 20歳代:19%
- 30歳代:18%
- 40歳代:17%
- 50歳代:16%
- 60歳代:20%
- 70歳代:23%
一方、債券・投資信託・株式などに振り向けている割合は以下のとおりです。
- 20歳代:18%
- 30歳代:15%
- 40歳代:17%
- 50歳代:12%
- 60歳代:9%
- 70歳代:10%
こちらも、金融資産を保有し、その年に金融資産へ振り分けた世帯が対象です。
単身世帯では、若い世代から一定割合を預貯金に回しているものの、60歳代以降になると、その比率が再び高まっている点が特徴です。
老後の生活費や急な支出に備え、価格変動のある資産よりも、まずは手元資金を確保しようとする姿勢が強まっているのでしょう。
一方で、投資商品に振り向ける割合は20歳代が18%と高く、30歳代以降はおおむね低下傾向にあります。
40歳代では17%とやや高い水準を保っていますが、50歳代以降は低下しており、年齢を重ねるにつれて資産を増やすことよりも、減らさず守ることを優先する傾向が見えてきます。
単身世帯では、収入源が一つに限られやすく、老後の暮らしも基本的に一人で支えることになります。
そのため、二人以上世帯に比べると、運用で増やすよりも、まずは生活を安定させるための資金を確保する意識が強くなりやすいと考えられます。