公的年金のみでは生活が厳しい方を支援する制度として設けられているのが「年金生活者支援給付金」です。

2026年度は物価の影響を受け、年金生活者支援給付金の給付基準額が見直され、老齢年金生活者支援給付金は月額5620円※(前年度比+170円)に引き上げられました。

ただし、受給するには年金額や所得などの条件を満たす必要があり、該当していても申請手続きを行わなければ支給されない点に注意が必要です。

本記事では、年金生活者支援給付金の2026年度の改定内容や、支給要件について解説します。

※基準額であり、実際の金額は保険料納付済期間などに応じて算出されます。

1. 恒久的な支援制度「年金生活者支援給付金」とは?

年金生活者支援給付金は、収入が限られていることで日々の生活に負担を感じやすい世帯を支えるために設けられた制度です。

受給の対象となるには、「老齢基礎年金(国民年金)」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」のいずれかを受け取っていることが前提となり、あわせて所定の要件を満たす必要があります。

なお、年金生活者支援給付金は、2026年4月から給付基準額が引き上げられています。

1.1 2026年度の給付基準額は増額改定!「月額5620円(前年比+170円)」に!

【2026年度の支給額】

  • 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5620円
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円

2026年度の年金生活者支援給付金は、前年度と比べて3.2%引き上げられました。

480カ月(40年間)すべて保険料を納付している場合は、1回あたりの支給額は約1万1200円(2カ月分)となり、年間ではおよそ6万7000円となる見込みです。

ただし、老齢年金生活者支援給付金の金額は一律ではなく、保険料の納付期間や免除期間などに応じて算出されるため、実際の受給額は個人ごとに異なります。

では、具体的にどのような人が対象となるのでしょうか。

2. 【支給要件】「年金生活者支援給付金」はどんな人が受け取れる?

本章では、それぞれの給付金における具体的な支給条件について確認していきます。

2.1 「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件

老齢基礎年金生活者支援給付金2/4

老齢基礎年金

出所:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」

  • 65歳以上で老齢基礎年金を受けている。
  • 請求される方の世帯全員の市町村民税が非課税となっている。
  • 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得(給与所得や利子所得など)との合計額が90万9000円以下である。

2.2 「障害年金生活者支援給付金」の支給要件

障害基礎年金生活者支援給付金3/4

障害基礎年金

出所:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」

  • 障害基礎年金を受けている。
  • 前年の所得が479万4000円以下である。※扶養親族等の数に応じて増額

2.3 「遺族年金生活者支援給付金」の支給要件

遺族基礎年金生活者支援給付金4/4

遺族基礎年金

出所:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」

  • 遺族基礎年金を受けている。
  • 前年の所得が479万4000円以下である。※扶養親族等の数に応じて増額

3. 年金生活者支援給付金は「要件確認」と「申請」が重要

本記事では、年金生活者支援給付金の2026年度の改定内容や、支給要件について解説しました。

年金生活者支援給付金を受給するには、所得や世帯の状況など、複数の条件を満たす必要があり、年金月額だけで対象かどうかを判断することはできません。

また、条件を満たしていても申請を行わなければ受給できない点にも注意が必要です。

制度の内容を正しく理解し、対象となる可能性がある場合は早めに確認しておきましょう。

参考資料