「見慣れないはがきが届いたけれど、これは何だろう」—9月ごろ、そんな戸惑いを感じる方もいるかもしれません。

日本年金機構から、対象者に向けて9月に届く書類に「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」があります。年金を含めた所得が一定以下の方が年金に上乗せして受け取れるお金の案内ですが、実は申請必須のため届いたまま手続きをしないと受け取れません。

今回は、この給付金がどんな制度で、対象になるのはどんな人か、いくら受け取れるのか、そして9月に届くはがきをどうすればよいのかを、公的な情報をもとに整理していきましょう。

※本記事は一部「【増額が決定!】2026年4月分からの「年金生活者支援給付金」給付基準額はいくらに?《支給対象になる人》や手続き方法を解説」を引用のもと執筆しています。

1. この記事の3つのポイント

  •  年金生活者支援給付金の対象は「65歳以上・世帯全員が住民税非課税・前年の所得が基準額以下」(老齢の場合)
  •  給付額の基準額は月「5,620円」(納付月数で個人差あり)。令和8年度は「3.2%」引き上げ
  •  毎年9月ごろ「はがき型の請求書」が届く。請求して初めて受け取れる(2年目以降は原則不要)

 

2. そもそも「年金生活者支援給付金」とは?対象になるのはどんな人

日本年金機構によると、年金生活者支援給付金には「老齢(補足的老齢)」「障害」「遺族」の3種類があります。

ここでは老齢年金生活者支援給付金に視点をあててついてみていきましょう。対象となるのは、次の3つをすべて満たす方です。

2.1 老齢年金生活者支援給付金の支給条件

老齢年金生活者支援給付金は、以下のすべての要件を満たす方が対象です。

  • 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
  • 同一世帯にいる全員の市町村民税が非課税である
  • 前年の公的年金などの収入金額(※1)とその他の所得の合計が、昭和31年4月2日以降生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円以下である(※2)

※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以降生まれの方で合計額が80万9000円を超え90万9000円以下の方、昭和31年4月1日以前生まれの方で80万6700円を超え90万6700円以下の方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

上記を見てわかる通り、自身や家族の要件がありますので必ず確認しましょう。また、80万6700円を超え90万6700円以下の方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」といったものが支給されますので、こちらについても確認しておきたいところです。

宮野 茉莉子
対象となるのは年金で暮らし、同一世帯の方が非課税であり、一定以下の所得の方です。中でもとくに「世帯全員が非課税」という条件は見落とされやすいところでもあります。まずはこの3つの条件に当てはまるか、確認をしてみましょう。

3. 「いくら」もらえる?給付額の基準額と令和8年度の改定

気になるのは金額です。日本年金機構によると、老齢年金生活者支援給付金の月額は、保険料を納めた期間などに応じて計算されます。基準となる額は次のとおりです。

  • 保険料納付済期間に基づく額:「5,620円」×納付月数÷「480月」
  • 保険料免除期間に基づく額:「11,768円」×免除月数÷480月

上記ゆえ、個人差がs大きいのが特徴です。

参考までに、給付金3種類の基準額(月額)は次のとおりです。

年金生活者支援給付金の支給金額2/3

年金生活者支援給付金の支給金額

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

  • 老齢年金生活者支援給付金(基準額):月額5620円
  • 障害年金生活者支援給付金:障害等級1級は月額7025円、2級は月額5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金:月額5620円
宮野 茉莉子
金額の多い少ないより「毎年見直される」という点が大切だと感じます。令和8年度は前年度から「3.2%」の引き上げ。公的年金はマクロ経済スライド等の調整がありますが、年金生活者支援給付金については物価上昇率と同じだけの引き上げとなっています。物価が上がる局面では、こうした上乗せが家計の下支えになります。受け取れる額は保険料を納めた月数によって変わるため、ご自身の見込額は、次にお伝えするはがきで確かめるのが確実です。