3. 【注意】老齢年金から自動的に保険料や税金が差し引かれます
老齢年金からは、保険料や税金が自動的に差し引かれます(=特別徴収)。
3.1 社会保険料(介護・健康保険)
【条件】年金額が18万円以上の方
- 介護保険料: 65歳以上の方は原則天引き。
- 健康保険料: 「健康保険 + 介護保険」の合計が年金額の半分を超える場合、天引きされず自分で納める形になります。
3.2 税金(住民税・所得税)
【条件】年金額が一定ラインを超えた方
- 住民税・森林環境税: 年18万円以上で、老齢・退職年金が対象。
- 所得税: 2026年(令和8年)からは基準が上がり、以下の金額を超えると天引きされます。
◆65歳以上: 年間 205万円 以上
◆65歳未満: 年間 155万円 以上
※障害年金や遺族年金は非課税なので、税金は引かれません。
4. 年金額は”増額”だけど物価上昇率には追いついていないため実質目減りに…
物価や賃金の上昇を背景に増額改定が続いている公的年金。
数字上はたしかにいくらか増えていますが、実は物価上昇率を下回る改定率となるため、実質的には「目減り」となります。その理由は、年金額改定の仕組みにあるのと、年金の伸びを自動的に抑える「マクロ経済スライド」が発動したためです。
年金改定額の決定フローは以下のとおり。
少子高齢化(被保険者の減少と平均余命の伸び)を考慮した「スライド調整率」を差し引くことで、年金額の伸びをあえて抑制しています。
これにより、現役世代の負担増を避けつつ、年金制度を将来へ維持する仕組みになっています。
年金額は増えた、でもお金の価値としては増えていないのです。
物価高の中で新年度がスタートしました。
年金支給日である15日には、ぜひ一度ご自身の振込額を確認し、これからの1年のマネープランをアップデートしてみてください。
参考資料
マネー編集部年金班
著者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行に入社。三井住友信託銀行に転職後、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
現役世代からシニア層、富裕層と幅広い個人顧客に対し、資産運用コンサルティングを行う。
<主な専門領域>
投資信託、ファンドラップ、外貨預金、生命保険、医療保険、住宅ローン、事業性ローン、贈与、相続、遺言信託、不動産など、多岐にわたる金融サービスと承継対策をワンストップで提案。特に、長期的な資産形成や富裕層向けのウェルスマネジメント、シニア世代への承継・相続の分野で豊富な知識と実績を持ち、表彰歴多数。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する【くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」】のマネー編集部にて企画・執筆・編集・監修を幅広く担当。
厚生年金保険と国民年金保険(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用を専門とする。
NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローンなどの国民生活に直結する金融情報を始め、FX、株式投資、金(ゴールド)などの投資経験をいかし仕組みやリスクなどを分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成【2026年2月更新】