5月も下旬に入り、爽やかな初夏というよりも、まもなく訪れる梅雨の気配を感じる日が増えてきました。

来月6月には、いよいよ2026年度(令和8年度)に改定された新しい公的年金が支給されます。物価や賃金の変動を反映し、今年度は前年度から約2%の引き上げとなりました。

高齢者世帯にとって、公的年金は生活の大きな柱です。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」から、「老後の資金源」に関するデータを見てみましょう。

60歳代の二人以上世帯で75.0%、70歳代では87.3%が公的年金を資金源として挙げています。

一方で、60歳代の二人以上世帯では「就業による収入」が42.5%、「金融資産の取り崩し」が30.1%にのぼり、年金だけでは生活をカバーしきれず、働き続けたり貯蓄を切り崩したりしている現実も浮き彫りになっています。

ニュースで報じられる「モデル世帯」の年金額はあくまで目安であり、実際の受給額は現役時代の働き方によって一人ひとり大きく異なります。

また、額面が増えても介護保険料や税金が天引きされるため、「真の手取り額」を正確に把握しておくことが重要です。

さらに、2025年に成立した改正法により、在職老齢年金の基準緩和や「年収106万円の壁」の撤廃など、シニア世代の就業を後押しする制度変更も進んでいます。

今回は、最新の年金額改定の内容から、60代〜80代の年齢別受給平均、そして人生100年時代を見据えた老後の備えまでを詳しく解説します。