5月も終盤を迎え、まもなく今年の前半が終わろうとしています。この時期、度重なる生活必需品の値上げを前に、家計のやりくりに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

老後の生活を支える柱である公的年金ですが、物価高騰が続く現代において「今の受給額で生活費が足りるのか」という不安はより一層強まっています。

実際に、J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」のデータを見ると、シニア世代のリアルな悩みが浮き彫りになります。

70歳代・二人以上世帯において、年金で「ゆとりはないが日常生活費程度はまかなえる」と答えた割合は61.2%、「日常生活費程度もまかなうのが難しい」は26.5%に上りました。

さらに、ゆとりがない理由のトップは全世代・世帯共通で「物価上昇等」となっており、70歳代・二人以上世帯でも57.7%の人がこれを挙げています。インフレがシニア世代の家計を強く圧迫している実態は明らかです。

特に70代を迎え、貯蓄を切り崩しながら生活するステージに入ると、自身の保有資産が同世代の中でどの程度の位置にあるのか、平均的な家計収支はどうなっているのかが気になるものです。

本記事では、厚生年金や国民年金の平均受給額から、65歳以上の無職世帯におけるリアルな家計収支、さらには「106万円の壁」撤廃に向けた2025年成立の最新の年金制度改正法がもたらす影響までを詳しく解説します。

老後の安心を確かなものにするために、まずは日本の年金事情とシニア世代の家計の実態を正しく把握することから始めてみましょう。