この記事でわかること
  • 「国策」の視点でチェック!
  • 「昨日の終値」チャート分析!
  • 「株主還元」の視点でチェック!

 

富士通(6702)従来のITベンダーから脱却し、「量子コンピュータ×AI」を核とする先端テクノロジー企業へと進化しています。今回は富士通(6702)について、株価や業績・株主還元などわかりやすく解説します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

1. 【富士通(6702)】《国策》の最前線「量子・AIの主役へ」先端テクノロジー企業

政府が掲げる「戦略17分野」において、量子技術は将来の技術覇権を左右する最重要基盤とされています 。

17の戦略分野

17の戦略分野

出所:内閣官房「日本成長戦略本部/日本成長戦略会議 」

富士通はこの領域で、日本の経済安全保障を支えるフロントランナーです。

世界最高峰の量子技術

理化学研究所と共同で256量子ビットの超伝導量子コンピュータを実現し、提供を開始しています。

1000量子ビットへの挑戦

2026年度には世界最大規模の「1000量子ビット」公開を予定しており、国家プロジェクトを強力に牽引しています。

データ分析のプロを傘下に

2025年12月にブレインパッドを子会社化し、量子の圧倒的な計算力と高度なAI分析を掛け合わせた独自の強みを構築しました。

2. 【富士通(6702)】3月26日の終値「3261円」(前日比▲90円 / ▲2.69%)

富士通1年のチャート推移

出所:各種資料をもとにLIMO編集部作成

 

富士通(6702)の3月26日の「終値」や「配当利回り」などみてみましょう。

  • 株価(終値):3261円
  • 前日比:▲90円(▲2.69%)
  • 時価総額:6,753,885百万円
  • PER(会社予想):13.59倍
  • PBR(実績ベース):2.86倍
  • 配当利回り(会社予想):1.53%

なお、株価の年初来高値と年初来安値は以下の通り。

  • 年初来高値:4668円(2026年1月15日)
  • 年初来安値:2514円(2025年4月7日)

3. 【富士通(6702)】年間配当は「50円」へ大幅増!自社株買いと強固な財務基盤の両立

最後に、富士通(6702)の最新の業績推移を確認しましょう。

富士通株式会社「2026年3月期第3四半期の連結業績(2025年4月1日~2025年12月31日)」

出所:富士通株式会社「2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」

 

3.1 3つのポイントで業績チェック

  •  本業の利益が大幅増!
     →一過性の損益を除いた「調整後営業利益」は2291億円と、前年同期比で67.1%の大幅増益を達成
  •  最終利益は3.9倍に急増
     →親会社の所有者に帰属する四半期利益は3436億円(前年同期は880億円)、約290%増という高い成長
  •  1株利益も着実に成長
     →調整後の「基本的1株当たり四半期利益」は96.81円に上昇(前年同期は58.52円)、還元力の源泉となる稼ぐ力が強まる

親会社の所有者に帰属する四半期利益は3436億円と大幅に伸長しました。これには事業再編に伴う影響も含まれますが、一過性の要因を除いた『調整後利益』でも1714億円(前年同期比60.2%増)と着実な成長を見せています。

これらの好業績を受け、投資家への利益還元姿勢も強まっていることがわかります。

3.2 具体的な還元策と財務の状況

配当予想の修正

配当の状況

出所:富士通株式会社「2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」

 

2026年3月期の年間配当は、前期の28円から50円へと大幅な引き上げが予想されています 。

財務と自社株買いの両立

親会社の所有者に帰属する持分比率は62.2%(前年度末は49.8%)まで上昇し財務基盤が強固になる中、当第3四半期累計で約847億円の自己株式取得を実施し、1株当たりの価値向上を図っています。自己株式の取得は、発行済株式数を抑制することで中長期的な「1株当たりの利益(EPS)」の向上に寄与することが期待されます。

財務基盤の強化と相まって、株主価値の向上を重視する同社の姿勢が示されています

4. まとめにかえて

今回は富士通の株価、業績、そして株主還元の動向について解説しました。

同社は「量子コンピュータ×AI」を核とした先端テクノロジー企業へと舵を切っており、国策分野における技術覇権の維持に重要な役割を担っています。業績面では、一過性の要因を除いた調整後営業利益が大幅に伸長しており、事業構造の転換が着実に収益へと結びついている状況が伺えます。

今後の投資判断においては、2026年度に予定されている1000量子ビット公開に向けた進捗や、AI事業の収益化プロセスを継続的に注視することが有効でしょう。なお、実際の株式投資にあたっては、市場の変動リスクを十分に理解し、最新の決算資料等を確認した上でご自身の責任において行ってください。

免責事項

  • 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の株式の売買を推奨するものではありません。
    投資判断は、最新の決算資料や市場動向をご確認のうえ、ご自身の責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件は変更される場合があります。詳細は必ず公式サイトでご確認ください。

参考資料

株式会社モニクルリサーチ LIMO編集部証券出身者チーム