2. 住宅ローン「繰上返済で後悔しないための」注意点

このように、繰上返済は総返済額を減らしたり、返済期間を短縮したりできる効果がありますが、注意しておきたいポイントもあります。

2.1 ①手元資金の確保

まず、手元の現金が減少することで、急な出費に対応できなくなるリスクです。住宅ローンの返済中は、病気・ケガによる入院や住宅の修繕費など想定外の出費が発生するケースも珍しくありません。

繰上返済を行う際は、こうした急な出費に対応できる資金を手元に残しておくことが大切です。

2.2 ②住宅ローンとの兼ね合い

また、繰上返済を行うタイミングにも注意しなければなりません。特に、住宅ローン控除の適用期間中は、繰上返済を行うことで控除を受けられる金額も減少してしまいます。

住宅ローン控除の適用期間中に繰り上げ返済を行う場合は、繰上返済のメリットと税制上のメリットを比較するようにしましょう。

2.3 ③「運用」という選択肢との比較

手元の資金を繰上返済ではなく、資産運用に充てるのもひとつの選択肢です。

たとえば、先ほどの例で残りの返済期間20年のときに繰上返済した場合、期間短縮型だと総返済額を約20万1000円減らすことができます。

残りの返済期間が20年のときに繰り上げ返済した場合2/2

残りの返済期間が20年のときに繰り上げ返済した場合

出所:三井住友銀行「住宅ローン一部繰上返済シミュレーション」

一方、100万円を年利3%で20年間運用した場合、約80万6000円の運用益を得られます。住宅ローン金利を上回る運用ができれば、繰上返済よりも資産運用に充てる方がメリットが大きいといえるでしょう。

ただし、資産運用には元本を下回るリスクもあるため、ご自身のライフプランや住宅ローンの借り入れ条件などと照らし合わせながら検討することが大切です。