5. 注意点:保険の満期金や不動産売却など「一時的な収入」で負担が増える可能性

後期高齢者医療制度の自己負担割合は、毎年8月1日時点における前年の所得などをもとに決定されます。

そのため、普段は年金収入が中心の方でも、保険の満期金や不動産の売却などで一時的に収入が増加した年は、翌年度の窓口負担割合が上がることがあります。

特に3割負担は、住民税課税所得が145万円以上で、かつ収入基準を満たす場合に適用されます。

実は、筆者が窓口で「急に負担割合が増えた」という相談を受けるケースで最も多いのがこちらです。

実際に収入を得た日・税額が確定する時期・医療費負担割合が決まる日のそれぞれにタイムラグがあるため、想定していないタイミングで負担が増えることがあるのです。

一時的な収入が予期せぬ負担増につながる点には注意が必要です。

6. まとめ:ご自身の所得と収入を把握し、将来の医療費に備えましょう

75歳から加入する後期高齢者医療制度。今回は医療費の窓口負担額にフォーカスをあて、「3割の人」「1割の人」違いを見ていきました。

仮に医療費が1万円だとすると、3割負担の人は3000円、1割負担の人は1000円ですから、その差はとても大きくなります。

3割負担になるかどうかは年金額だけで決まるのではなく、住民税課税所得や世帯全体の収入をもとに総合的に判断される点が重要です。

また、保険の満期金や不動産売却といった一時的な収入によって、翌年度の負担割合が変動する可能性もあります。

将来の医療費に備えるためにも、ご自身の所得と収入の状況を日頃から確認しておくことが大切です。

参考資料

太田 彩子