4. 固定5年VS定期預金|5年後の資産額と受取利子はいくら?

2026年7月に最も人気のあった個人向け国債「固定5年」と定期預金とでは、5年後の資産額と受取利息にいくら差が生じるのか、シミュレーションしていきます。

【シミュレーション条件】

  • 固定5年:第185回債(2026年8月募集分)
  • 定期預金利率:1.000%(三井住友銀行 スーパー定期 5年ものの適用利率 2026年8月7日時点) ・単利
  • 元本:100万円

4.1 固定5年の5年後の資産額と受取利子

固定5年(第185回債)を100万円購入した場合の資産額や受取利子は以下の通りです。なお、財務省「受取利子シミュレーション」をもとに試算しています。

  • 元本:100万円
  • 受取利子:10万3000円(税引き前)→8万2080円(税引き後)
  • 資産額:108万2080円

元本100万円に対し半年ごとに1万300円の利子が付き、5年間の受取利子は合計10万3000円です。受取利子には税率20.315%の所得税(復興特別所得税を含む)と住民税がかかり、差し引いた結果、受取利子は8万2080円になります。

したがって、償還時の資産額は元本100万円と受取利子8万2080円を合計した108万2080円になります。

4.2 定期預金の5年後の資産額と受取利子

定期預金100万円を金利1.000%で5年間預け入れた場合の資産額や受取利子は以下の通りです。

  • 元本:100万円
  • 受取利子:5万27円(税引き前)→3万9865円(税引き後)
  • 資産額:103万9865円

元本100万円に5年間で利子が5万27円つきますが、所得税(復興特別所得税を含む)・住民税が差し引かれ、3万9865円になります。

したがって、満期時に受け取れる金額は103万9865円となります。

4.3 シミュレーションのまとめ

それぞれのシミュレーション結果をまとめると、5年後の資産額と受取利子は以下のようになります。

【固定5年】

  • 受取利子(税引き後):10万3000円(8万2080円)
  • 資産額:108万2080円

【定期預金】

  • 受取利子(税引き後):5万27円(3万9865円)
  • 資産額:103万9865円

固定5年の方が、5年間で4万2215円多くの受取利子が得られる結果となりました。

同じ金額を運用して数万円の差が生じるのであれば、現時点においては固定5年の方が資産形成において有利といえるでしょう。

木内 菜穂子
シミュレーションの数字だけを見ると個人向け国債が有利に映りますが、生活費の急な出費に備える資金まで個人向け国債に回してしまうのはおすすめできません。個人向け国債は発行から1年間、中途換金ができないためです。まずは普段の生活費の数か月分を、いつでも引き出せる普通預金などで確保したうえで、当面使う予定のない資金の範囲内で、定期預金や個人向け国債への配分を考えるとよいでしょう。

5. おわりに

個人向け国債と定期預金はいずれも元本が保証された金融商品ですが、それぞれ特徴が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

同じ金額を同じ期間運用した場合、2026年8月時点においては個人向け国債のほうがより高い資産形成効果が期待できます。

今後の金利の動向に注視しながら、少しでも資産形成に効果的な方法を選びましょう。

参考資料

木内 菜穂子