3月も中旬を迎え、日ごとに春の気配が感じられるようになりました。

新年度を前に、生活に関わるさまざまな情報が更新されています。

先週、総務省と厚生労働省から物価と年金に関する重要な統計が公表されました。

2025年の消費者物価指数は前年比で3.2%の上昇となり、家計への影響が懸念される状況は続いています。

このような経済情勢のなか、2026年度の年金額は引き上げられることが決まり、国民年金の満額は月額7万円台に乗りました。

しかし、年金額の改定が必ずしも生活の質の向上を意味するわけではありません。

年金の実際の受給額は、加入制度(国民年金か厚生年金か)だけでなく、個人の就労履歴や加入期間によって大きく変動します。

この記事では、2026年度の年金額のモデルケースを紹介するとともに、60歳代から90歳代以上のシニア層が実際に受け取っている年金の平均額や分布について、公的なデータを基に詳しく解説していきます。

1. 【2026年度】国民年金・厚生年金の年金額が発表。モデルケースはいくら?

厚生労働省は、2026年度における年金額の例を公表しました。具体的な金額は以下の通りです。

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額)):7万608円(1人分※1)
  • 厚生年金:23万7279円(夫婦2人分※2)

※1 昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金(満額1人分)は月額7万408円(前年度比+1300円)となり、生年月日によって受給額が変わります。

※2 平均的な収入(賞与を含む月額換算で平均標準報酬45万5000円)を得る男性が40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準を示したものです。

厚生年金のモデルケースで示された23万7279円という金額は、夫婦2人分の合計額です。

この金額は注釈にあるように、「月額45万5000円の収入で40年間会社員として勤務した夫の厚生年金と国民年金」に加えて、「40年間、専業主婦(第3号被保険者)や自営業者であった妻の国民年金」を合算したケースを想定しています。

現代社会では、共働き世帯や単身世帯、自営業者など、人々のライフスタイルは多様化しています。

そのため、このモデルケースはあくまで一例であり、実際の受給額は個々の加入履歴によって大きく異なることを理解しておく必要があります。

参考までに、2025年度の厚生年金(夫婦2人分)は23万2784円でしたので、4年連続での増額改定となりました。

国民年金の満額も2025年度の6万9308円から増えています。

年金額が増えることは、受給者にとって喜ばしいニュースに聞こえるかもしれません。

しかし、物価の上昇などを考慮すると、実質的には価値が目減りしているという側面も存在します。