さわやかな初夏の風が心地よい一方で、季節の変わり目で体調管理に気を遣う時期ですね。現役を引退されたシニア世代にとっても、医療機関にかかる機会が増える中で、公的医療保険の負担は切実な問題です。

昨今の物価高騰は家計に深く影を落としています。J-FLEC(金融経済教育推進機構)の調査によると、60歳〜70歳代の「ゆとりがない世帯」のうち、「物価上昇等により費用が増えていく」ことに不安を感じる割合は、単身世帯・二人以上世帯いずれにおいても5割を超えています(51.0%〜57.9%)。

また、今後の生活において「高齢者への医療費用の個人負担が増える」と懸念する声は、70歳代・二人以上世帯で30.0%に上り、介護費用の負担増(同18.7%)への不安とあわせて、シニア層の切実な実態が浮き彫りになっています。

特に75歳からは「後期高齢者医療制度」へ移行し、窓口負担は所得に応じて1割(原則:全体の約7割)、2割(一定以上の所得:同約2割)、3割(現役並み所得:同約1割未満)と細分化されます。

さらに、先月(2026年4月)からは公的医療保険料に上乗せされる形で「子ども・子育て支援金」の徴収も開始されており、シニア世代の家計を取り巻く環境は大きな変化の節目を迎えています。

本記事では、家計の備えとして知っておきたい「後期高齢者医療制度」の仕組みと、負担割合(1割・2割・3割)を決めるボーダーラインとなる所得の目安について確認します。