1. 日本の公的年金制度「2階建て構造」の基本

はじめに、日本の公的年金制度がどのような仕組みになっているのか、基本的なポイントをご説明します。

公的年金は、基礎となる「国民年金」と、会社員や公務員などが加入する上乗せ部分の「厚生年金」から成る、2階建ての構造です。下の図でイメージをつかんでみてください。

厚生年金と国民年金の仕組み2/8

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1階部分の国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入します。国民年金の保険料は、収入に関係なく一律です。

2階部分の厚生年金には、主に企業や官公庁で働く方が加入します。こちらは毎月の給与や賞与の額に応じて保険料が決まるため、将来受け取る年金額も個人によって差が出るのが特徴です。

では、将来の年金額はどのように決まるのでしょうか。

国民年金(老齢基礎年金)は、保険料を全期間(40年=480カ月)納付した場合、65歳から満額を受け取れます。保険料の未納期間などがあれば、その月数に応じて年金額が減額される仕組みになっています。

一方、厚生年金(老齢厚生年金)の額は、加入期間の長さと現役時代の収入によって決まります。基本的には、加入期間が長く、収入が多かった人ほど、受け取る年金額も多くなります。

参考として、2025年度の国民年金保険料は月額1万7510円です。また、同年度の国民年金(老齢基礎年金)の満額は月額6万9308円となっています。厚生年金の保険料は、標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を掛けて計算されます。