3. 高額な医療費の一部が還付される「高額療養費制度」
もし故人が亡くなる前に長期の入院や手術を経験していたなら、1カ月間の医療費が自己負担の上限額を超過している可能性があります。
- 制度の概要:医療機関の窓口で支払った医療費が自己負担限度額を上回った場合に、その超過分が払い戻される仕組みです。
- 請求者:故人が支払った医療費について、相続人の代表者が請求手続きを行えます。
- 申請期限:診療を受けた月の翌月1日から2年以内に申請する必要があります。
1カ月あたりの医療費における自己負担限度額は、年齢が70歳以上か70歳未満かによって基準が異なります。
例えば、70歳以上の方の場合、年収に応じて1カ月あたりの自己負担上限額が設定されています。年収が約156万円から370万円の一般的な所得世帯であれば、外来と入院を合算した自己負担の上限額は月額5万7600円です。もしこの金額を超える医療費を支払っていた場合、還付の対象になる可能性があります。
4. 払いすぎた所得税が戻る可能性のある「準確定申告」
準確定申告は、故人のその年の所得税を精算するための手続きです。生前の医療費控除などを適用することにより、納めすぎていた税金が還付されることが少なくありません。
- 申告期限:相続人が故人の死亡を知った日の翌日から4カ月以内です。通常の確定申告の時期とは異なるため注意が必要です。
- 対象となる主なケース:年間の医療費が10万円を超えていた場合や、故人が個人事業主であった場合などが挙げられます。
- 注意点:この手続きによる還付金は相続財産の一部とみなされます。そのため、相続税の申告が必要な方は、特に迅速な対応が求められます。

