新年度がスタートして約2カ月、来月6月にはいよいよ2026年度の改定された年金額や給付金の支給が始まります。
物価高が続く昨今、シニア世代の生活への不安は尽きません。
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、年金に「ゆとりがない」と感じている高齢者世帯のうち、60歳代・70歳代の二人以上世帯の57%以上、単身世帯でも5割以上がその理由に「物価上昇等による費用の増加」を挙げています。
さらに、70歳代の二人以上世帯では30.0%が「医療費の個人負担増」、60歳代の二人以上世帯では21.5%が「年金支給額の切り下げ」を懸念しており、将来の生活設計に対する切実な危機感が浮き彫りになっています。
こうした厳しい家計状況の中、所得が一定基準以下の年金受給者の生活を底上げする「年金生活者支援給付金」は、対象となる可能性のある方にとって見逃せない重要な制度です。
しかし、この給付金は誰もが自動的に受け取れるものではありません。所得などの要件を満たし、所定の手続きを完了させる必要があります。
この記事では、2026年度における給付金の基準額や支給要件、申請方法について詳しく解説します。あわせて、公的年金の平均受給額や高齢者世帯の所得状況にも触れていきますので、ご自身の状況と照らし合わせながらご確認ください。
1. 年金に上乗せされる「年金生活者支援給付金」の概要
老齢基礎年金や障害基礎年金、遺族基礎年金を受給している方の中で、所得などの一定の条件を満たす場合に「年金生活者支援給付金」を受け取ることができます。
この給付金は「老齢」「障害」「遺族」の3種類に分かれています。
1.1 【老齢年金】年金生活者支援給付金の支給要件を確認
- 65歳以上で老齢基礎年金を受給していること
- 同じ世帯に住む全員の市町村民税が非課税であること
- 前年の公的年金などの収入金額と、その他の所得の合計額が、生年月日に応じて定められた基準額以下であること(昭和31年4月2日以降生まれの方は80万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円以下)
※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は含まれません。
※2 基準額をわずかに超える方(昭和31年4月2日以降生まれで80万9000円超90万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれで80万6700円超90万6700円以下)には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
1.2 【障害年金】年金生活者支援給付金の支給要件を確認
- 障害基礎年金を受給していること
- 前年の所得額が479万4000円以下であること(扶養親族の人数によって基準額は上がります)
※ 所得には障害年金などの非課税収入は含まれません。
1.3 【遺族年金】年金生活者支援給付金の支給要件を確認
- 遺族基礎年金を受給していること
- 前年の所得額が479万4000円以下であること(扶養親族の人数によって基準額は上がります)
※ 所得には遺族年金などの非課税収入は含まれません。
このように、「年金生活者支援給付金」の支給対象となるかどうかは、いずれの種類でも前年の所得額が重要な判断材料の一つになっています。




