4.  今後の制度改正にも注目。働き方や備え方に影響も

今回見てきた年金額や受給水準に加えて、今後の制度改正にも目を向けておきたいところです。

厚生労働省によると、2025年6月に年金制度改正法が成立しており、今後は働き方や老後の備え方に関わる見直しが順次進められる予定です。

4.1 年金制度改正の全体像《主な見直しポイント》

社会保険の加入対象の拡大

短時間労働者の社会保険加入について、賃金要件や企業規模要件の見直しが盛り込まれました。いわゆる「106万円の壁」に関わる制度変更として注目されています。

在職老齢年金の見直し

働きながら年金を受け取る人に関わる在職老齢年金制度も見直し対象です。支給停止調整額は「65万円」へ引き上げられます。(2025年度は月51万円)

遺族年金の見直し

遺族厚生年金については、男女差の解消が図られるほか、子どもが遺族基礎年金を受給しやすくなる見直しも盛り込まれています。

保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ

厚生年金などの保険料や年金額の計算に使う標準報酬月額の上限について、月65万円→75万円へ段階的な引き上げが予定されています。

私的年金制度

iDeCoの加入可能年齢の上限引き上げや、企業型DCの拠出限度額の拡充、企業年金の運用状況の見える化も盛り込まれました。