4. 今後の制度改正にも注目。働き方や備え方に影響も
今回見てきた年金額や受給水準に加えて、今後の制度改正にも目を向けておきたいところです。
厚生労働省によると、2025年6月に年金制度改正法が成立しており、今後は働き方や老後の備え方に関わる見直しが順次進められる予定です。
4.1 年金制度改正の全体像《主な見直しポイント》
社会保険の加入対象の拡大
短時間労働者の社会保険加入について、賃金要件や企業規模要件の見直しが盛り込まれました。いわゆる「106万円の壁」に関わる制度変更として注目されています。
在職老齢年金の見直し
働きながら年金を受け取る人に関わる在職老齢年金制度も見直し対象です。支給停止調整額は「65万円」へ引き上げられます。(2025年度は月51万円)
遺族年金の見直し
遺族厚生年金については、男女差の解消が図られるほか、子どもが遺族基礎年金を受給しやすくなる見直しも盛り込まれています。
保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ
厚生年金などの保険料や年金額の計算に使う標準報酬月額の上限について、月65万円→75万円へ段階的な引き上げが予定されています。
私的年金制度
iDeCoの加入可能年齢の上限引き上げや、企業型DCの拠出限度額の拡充、企業年金の運用状況の見える化も盛り込まれました。
著者
AFP、CFP®認定者。山口大学経済学部卒業後、日本生命保険相互会社で15年間、リテール営業、銀行窓販営業、FP領域の研修講師、人材育成に携わった。
現在は保険会社での勤務の経験を活かし、金融専門のライターとして活動している。2児の母。
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)