3. 【40歳代・50歳代・60歳代・70歳代】手取りからの貯蓄割合「平均」は何%?
最後に、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」を参考に、40歳代〜70歳代が収入からどのくらい貯蓄に回しているのかを見ていきましょう。
3.1 【単身世帯】手取り収入からの貯蓄割合の平均は?
J-FLEC(金融経済教育推進機構)の資料によると、単身世帯が年間の手取り収入から預貯金に充てている平均割合は、以下のとおりです。
- 40歳代:17%
- 50歳代:16%
- 60歳代:20%
- 70歳代:23%
※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯
また、年間手取り収入からの債券・投資信託・株式への振り分け割合は以下のとおりです。
- 40歳代:17%
- 50歳代:12%
- 60歳代:9%
- 70歳代:10%
※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯
単身世帯では、年代ごとに、資産の守りと増やし方のバランスが変化している点が特徴的です。
年齢が上がるほど手取り収入から預貯金に充てる比率が増える傾向があり、60歳代以降は将来の支出を見据えた安定重視の資金管理が行われていることが見て取れます。
一方、債券・投資信託・株式に振り向ける割合は40歳代が最も高く、以降は年代が進むにつれて縮小しており、運用リスクを抑える方向へとシフトしていることが分かります。
3.2 【二人以上世帯】手取り収入からの貯蓄割合の平均は?
J-FLEC(金融経済教育推進機構)の資料によると、二人以上世帯の年間の手取り収入のうち、預貯金に回している割合の平均は次のとおりとなっています。
- 40歳代:18%
- 50歳代:17%
- 60歳代:17%
- 70歳代:16%
※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯
一方、年間手取り収入からの債券・投資信託・株式への振り分け割合は以下のとおりです。
- 40歳代:15%
- 50歳代:13%
- 60歳代:10%
- 70歳代:14%
※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯
二人以上世帯では、預貯金への振り分け割合は40〜70歳代を通じて大きな差はなく、安定した貯蓄姿勢が続いていることがうかがえます。
一方、債券・投資信託・株式への割合は年代が上がるにつれて一度低下するものの、70歳代では再び高まっており、資産運用を完全にやめるのではなく、状況に応じて続けている様子が見て取れます。
家計全体を見据えながら、年代ごとにリスクの取り方を調整している点が特徴といえるでしょう。
4. 平均額に惑わされず、自分の年代に合った貯蓄の考え方を
本記事では、「40歳代・50歳代・60歳代・70歳代」の平均的な貯蓄額を整理して紹介しました。
年代別の平均貯蓄額は一見すると十分に見えるものの、中央値や貯蓄分布に注目すると、実際には貯蓄に余裕のない世帯も少なくありません。
40〜50歳代では貯蓄額に大きな差があり、60歳代以降でも2000万円以上を保有する世帯は多数派とは言えないのが実情です。
また、手取り収入からの貯蓄割合を見ると、年代や世帯構成によって資産の「守り」と「増やし方」が変化していることも分かります。
平均値と単純に比較するのではなく、自身のライフステージや家計状況に応じた無理のない貯蓄・資産形成を考えることが、将来への安心につながると言えるでしょう。
参考資料
安達 さやか