誰もが知る超高級ブランドであるエルメスですが、実は投資対象としての「株価」や「業績」、そして実物資産としての「バッグ」の価値において、他の追随を許さない驚異的なパフォーマンスを叩き出しています。なぜエルメスはここまで強いのでしょうか。そして、なぜ「お金があっても買えない」のでしょうか。
今回は、モニクル総研の木村敬子さんと泉田良輔さんが金融経済YouTubeチャンネル「ミライド」で解説した内容をもとに、エルメスの緻密なビジネスモデルの裏側に迫ります。
1. 20年で株価40倍!バッグも高騰する驚異の成長力
動画の冒頭で木村さんが提示したエルメスの株価チャートは衝撃的なものでした。2005年1月には50ユーロだった株価が、直近の2026年2月には2000ユーロへと上昇しています。つまり、この約20年間で株価が40倍に成長したことになります。
この数字がどれほどすごいことなのか、参考として、日本を代表するグローバル企業であるユニクロ(株式会社ファーストリテイリング)を見てみると、同期間で約20倍の成長です。エルメスの「20年で40倍」という数字が、株式市場においていかにすさまじいパフォーマンスであるかがわかります。泉田さんも「日本じゃなかなかこんな大きい企業がこんなパフォーマンス出すことはない」とコメントしています。
株価の成長だけでなく、エルメスの主力商品であるアイコンバッグの価格も驚くほどの高騰しています。その代表格である「バーキン」は、2005年の時点では一番小さいサイズで70万〜80万円ほどで購入できました。しかし、現在(2026年)では200万円にまで値上がりしています。もう一つの看板商品「ケリー」も、2005年には65万〜75万円だったものが、現在では190万円となり、こちらも約20年で約3倍に値上がりしているのです。
2. お金を出しても買えない?「一見さんお断り」が生む圧倒的価値
バッグ1つに200万円というだけでも驚きですが、エルメスの本当のすごさは「200万円払うから売ってほしい」と言っても、すぐには買えない点にあります。エルメスの製品はすべて熟練の職人の手によって、上質な素材を使った伝統工芸品として作られているため、生産数が極端に少ないのです。
この「欲しいのに買えない」という需給の不均衡により、二次流通(リセール)市場では価格の逆転現象が起きています。正規店で200万円のバーキンが、リセール市場に出ると、倍以上の400万〜500万円という価格で取引されているのです。


