3. 「年金だけでは足りない」現実…毎月4.2万円の不足、貯蓄切り崩しのシビアな家計収支
総務省の2025年家計調査で65歳以上の家計についてみていきましょう。
3.1 【65歳以上の夫婦のみの無職世帯】
総務省の2025年家計調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、年金などの実収入が月額25万4395円に対し、消費支出は26万3979円となっています。税金や社会保険料を差し引いた可処分所得で考えると、毎月約4万2千円の不足(差額)が生じています。
3.2 【65歳以上の単身無職世帯】
単身無職世帯でも毎月約3万円の不足となっており、年金だけではまかなえず、貯蓄を取り崩して生活している実態が見えてきます。
支出の内訳を見ると、食料や光熱・水道など生活に欠かせない費用の割合が大きく、節約できる余地はそれほど多くありません。こうした状況から、年金収入だけで家計をやりくりするのは簡単ではなく、不足分を貯蓄で補いながら生活している高齢世帯も少なくないと考えられます。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)