6. 給与とは違う「隔月サイクル」を乗りこなし、インフレと認知症リスクから資産を守るために
データが示すように、平均的な後期高齢シニア夫婦の家計は毎月約2万円の赤字となっており、年金収入だけでは十分とはいえないのが実情です。
ここで注意したいのが、「年金は偶数月に2カ月分がまとめて支給される」という点です。現役時代の給与とは収入のサイクルが異なるため、支給された月に使いすぎず、2カ月単位で計画的に資金を管理することが赤字を防ぐための基本となります。
また、物価高が続く現代においては、インフレによる預貯金の価値の目減りへの対策も急務です。健康を保つ「健康寿命」だけでなく、お金を長持ちさせる「資産寿命」を延ばす工夫が求められます。
さらに、認知症などによる「資産凍結リスク」への備えも重要性を増しています。判断能力がしっかりしているうちに、任意後見制度や家族信託の活用について家族で話し合い、万が一の時に備えたサポート体制を整えておくと安心です。
年金の繰下げ受給や生活者支援給付金といった公的制度を上手に活用し、ご自身の状況に合わせて早めに準備を進めることが、安心で豊かな老後生活への第一歩となるでしょう。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- 厚生労働省「年齢階級別1人当たり医療費(令和4年度、医療保険制度分)」
- 生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査(速報版)」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編 2024年 〔二人以上の世帯〕」
- 政府広報オンライン「後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?」
- 厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」
- LIMO「厚生年金+基礎年金「ひとりで月額15万円(年額180万円)」に届く人は何パーセント? 」
- LIMO「【75歳以上】後期高齢シニア夫婦のリアル家計簿《標準世帯は月に2万円の赤字》生活費・年金・貯蓄・医療費のリアル 」
マネー編集部社会保障班
