給付金を受け取るための手続きの流れ

それでは、この給付金を受け取るためには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。

年金生活者支援給付金6/11

年金生活者支援給付金

出典:厚生労働省「年金生活者支援給付金」

「手続きを忘れてしまいそうで心配」と感じる方もいるかもしれませんが、給付金の支給対象と判断された方には、日本年金機構から請求に関する書類が送付されます。

基本的には、その書類に必要事項を記入して返送するだけで手続きは完了するため、ご安心ください。

ただし、対象となる方の年金の受給状況によって書類の形式や手続きのタイミングが異なりますので、3つのケースに分けて手続き方法を見ていきましょう。

ケース1:これから老齢年金の受給を開始する方

まだ年金を一度も受給していない方には、受給が始まる3ヶ月前に、年金を受け取るために必要な「年金請求書(事前送付用)」が届きます。

その際に、「年金生活者支援給付金請求書」が一緒に封入されています。

必要事項を記入し、年金の請求書とあわせて「年金生活者支援給付金請求書」を提出します。ただし、請求書は年金の受給開始年齢に達する誕生日の前日以降でないと提出できない点にご注意ください。

ケース2:すでに年金を受給中の方

年金生活者支援給付金請求書の封筒8/11

年金生活者支援給付金請求書の封筒

出典:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」

すでに基礎年金を受給している方でも、所得額の変動などによって新たに給付金の対象となる場合があります。

そうした方々を対象に、毎年9月1日から「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次郵送されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)9/11

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出典:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

必要事項を記入したら、同封されている目隠しシールを貼り付け、差出人欄にご自身の住所・氏名を書いてから、切手を貼って投函しましょう。

※支給要件に該当するかどうか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。

ケース3:老齢基礎年金を繰上げ受給している方

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用10/11

年金生活者支援給付金の請求書封筒、繰上げ受給中の人用

出典:日本年金機構「65歳の誕生日を迎えた方で、老齢基礎年金を繰上げ受給している方」

最後に、老齢基礎年金を繰上げ受給している方のケースについてです。

年金生活者支援給付金の受給資格が発生すると見込まれる方には、65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)に、「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が郵送されます。

書類が届いたら、必要事項を記入し、同封の目隠しシールを貼ってから切手を貼り、ポストへ投函してください。

※支給要件に該当するか確認できない方には、年金生活者支援給付金請求書(A4型)と、所得情報を確認するための所得状況届が送付されます。

初回の手続きは必要ですが、その後は支給要件を満たす限り、継続して給付金を受け取ることが可能です。

もし支給要件を満たさなくなった場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が届き、給付金の支給は停止となります。

なお、2025年1月以降に65歳に到達し、日本年金機構から「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が届いた方は、電子申請での提出も選択できます。

電子申請で提出した場合は、郵送での提出は不要です。

シニア世帯の収入源:公的年金への依存度

年金のみで生活している高齢者世帯は、実はそれほど多くはありません。

厚生労働省が公表した「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、その割合は43.4%となっています。

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成11/11

高齢者世帯の総所得に占める「公的年金・恩給」の割合別世帯構成

出典:厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況

  • 公的年金・恩給が総所得の100%を占める世帯:43.4%
  • 公的年金・恩給が総所得の80~100%未満を占める世帯:16.4%
  • 公的年金・恩給が総所得の60~80%未満を占める世帯:15.2%
  • 公的年金・恩給が総所得の40~60%未満を占める世帯:12.9%
  • 公的年金・恩給が総所得の20~40%未満を占める世帯:8.2%
  • 公的年金・恩給が総所得の20%未満を占める世帯:4.0%

このデータから、残りの56.6%の高齢者世帯は、公的年金や恩給以外の所得で生活費を補っていることが見て取れます。

公的年金だけで生活を維持するのが難しい可能性も考慮に入れて、老後の生活設計を立てていくことが大切といえるでしょう。

まとめ

今回は、年金生活をサポートする「年金生活者支援給付金」について、その仕組みや対象となる方、手続きの流れを詳しく見てきました。

ご自身の収入や世帯の状況によっては、いつもの年金に加えて給付金が受け取れる可能性があることをお分かりいただけたかと思います。

手続きは、対象となる方へ日本年金機構から案内が届く仕組みになっており、基本的にはその案内に従って進めるだけで完了します。

新年度を控え、家計を見直すこの時期に、ご自身がこの制度の対象になるか一度確認してみてはいかがでしょうか。

この記事が、あなたの穏やかなシニアライフの一助となれば幸いです。

参考資料

石津 大希