3. 「給付付き税額控除」の仕組みとは?
給付付き税額控除とは、所得税から一定額を差し引く「税額控除」と、現金を直接支給する「給付」という2つの仕組みを組み合わせた制度です。
この制度の大きな特徴は、本来納めるべき所得税額よりも税額控除額のほうが大きい場合に、控除しきれなかった差額分が現金で給付される点にあります。
この仕組みによって、所得が少なく納税額が低い方々や、所得が基準を下回り所得税が非課税となっている世帯にも、経済的な支援が行き届くように設計されています。
所得水準に応じて、受けられる支援の形は主に「税額控除のみ」「税額控除と現金給付」「現金給付のみ」の3つのパターンに分類されます。
具体的な例を使いながら、それぞれのケースについて見ていきましょう。
3.1 【具体例】控除額10万円の場合、所得層でどう変わる?3つのパターンを検証
ケース1:中・高所得層
所得税の納税額が、設定された控除額を上回る層がこのケースに該当します。
- 所得税の納税額:30万円(控除額10万円を上回る場合)
- 適用される内容:控除額の10万円全額が税額控除として、納税額から直接差し引かれます。
- 得られるメリット:実際の納税額が20万円に減り、税負担が軽くなります。
ケース2:低所得層
所得税の納税額が、設定された控除額に満たない層が対象です。
- 所得税の納税額:8万円(控除額10万円に満たない場合)
- 適用される内容:まず納税額8万円分が減税され、納税が不要となります。さらに、控除しきれなかった差額の2万円は現金で給付されます。
- 得られるメリット:所得税の支払いがなくなる上に、2万円の現金を直接受け取れます。
ケース3:非課税世帯
所得が基準額に達しておらず、所得税の納税義務がない世帯が対象となります。
- 所得税の納税額:0円の場合
- 適用される内容:所得税を納めていないため、税額控除は適用されず、控除額の10万円が全額現金で給付されます。
- 得られるメリット:従来の減税措置では恩恵を受けられなかった世帯にも、直接的な経済支援が届くようになります。
