新年度を目前に控え、ご自身の生活設計や家計について見直している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私たちの老後の暮らしを支える「公的年金」と聞くと、多くの方が老齢年金を思い浮かべるかもしれません。

しかし公的年金には、老齢年金のほかに、病気やけがで障害が残った場合に支給される障害年金や、一家の働き手が亡くなったときに家族を支える遺族年金といった種類もあります。

これらの公的年金は生活の基盤となる重要な制度ですが、年金収入やその他の所得を合わせても、生活費をまかなうのが難しいケースも考えられます。

そうした方々を経済的に支援するため、2019年から「年金生活者支援給付金」という制度が設けられました。これは、年金に上乗せされる形で給付金が支給される仕組みです。

この記事では「年金生活者支援給付金」の具体的な給付基準額や対象となる方の条件、そして申請方法について詳しく解説します。

1. 年金生活者支援給付金は月額いくら?給付基準額を解説

年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得額が一定の基準を下回る年金受給者の生活をサポートするために、2019年に導入された制度です。

この給付金は、2カ月に1度、公的年金に上乗せされる形で支給されます。

現在受給している年金の種類に応じて、以下の3つの年金生活者支援給付金が用意されており、それぞれに支給の条件や給付額(基準額)が定められています。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

1.1 2026年度の年金生活者支援給付金、支給額はいくらになる?

2026年度における年金生活者支援給付金の支給額は、前年度と比較して3.2%の引き上げとなりました。

2026年度の年金生活者支援給付金、支給額はいくらになる?1/3

2026年度の年金生活者支援給付金、支給額はいくらになる?

出所:厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」

【2026年度の基準額】

  • 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5620円
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円

老齢年金生活者支援給付金に関しては、この基準額を基に、個々の保険料納付済期間などに応じて実際の給付額が計算される仕組みです。

上記の金額はいずれも月額表示ですが、実際の支給は2カ月分がまとめて年金に上乗せされます。

もし上記の金額を満額受給できる場合、1回の支給で約1万1000円、年間では約6万7000円を受け取れる計算になります。

なお、厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2025年3月時点での平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金が4146円、障害年金生活者支援給付金が5727円、遺族年金生活者支援給付金が5228円でした。

※2025年3月時点で認定されている方の平均給付金額です。