2. ねんきん定期便に「会社負担分」が書かれていない理由

ねんきん定期便に会社負担分が書かれていないのは、ねんきん定期便は「毎月の給与から控除されている厚生年金保険料の額を確かめるもの」と位置付けられているためです。

ねんきん定期便に会社負担分が記載されていないことは、SNSなどでも話題になりました。会社負担分は決して消えていたり隠蔽されたりしているわけではなく、ねんきん定期便の目的とは合致しないため記載されていないだけなのです。

ねんきん定期便は、あくまで、納付記録に誤りがないか確かめたり、個人資産としての年金がどれくらい積み上がっているのか確かめたりするための書類です。ねんきん定期便と給与明細を照合することで、保険料の未納や記録の漏れを防ぐ役割を果たしています。

ただし、2025年4月から送付されるねんきん定期便については、会社も労働者と同額を負担している旨が記載されるようになりました。ねんきん定期便には、以下のような文言が記載されています。

「厚生年金保険料は、被保険者と事業主が折半して負担することとされています。「ねんきん定期便」ではご本人の納付実績として被保険者負担分の保険料納付額を記載しており、お手持ちの給与明細等に記載されている保険料額で確認ができます。このほか、事業主も同額を負担しています。」

出所:日本年金機構「令和7年度「ねんきん定期便」50歳未満の方」より引用

実際に会社が負担する分が記載されているわけではないものの、ねんきん定期便にこうした趣旨の記載がされたことで、不安が多少和らぐのではないでしょうか。

では、会社が負担している保険料は何に使われているのでしょうか。次章で解説します。