5. 世代別に見る消費者の情報収集:SNS世代とマスメディア世代の明確な違い
ここまでは個別の商品カテゴリーに注目して見てきましたが、Z世代が情報を得る際に何を重視しているのかさらに探るべく、消費者庁「消費者意識基本調査」を見てみましょう。
5.1 10代・20代の購買行動を支配する「SNSの口コミ」
商品やサービスの購入を検討する際に「情報を得ているもののうち、重視するもの」(10歳代後半、20歳代)
10歳代後半
- SNSでの口コミ・評価: 45.8%
- 友人・知人(インターネット上でしか知らない人を除く。): 29.2%
- 公式サイト: 28.8%
- インターネットの記事やブログ: 23.3%
- 店頭・店員: 22.5%
- インターネット上の広告: 15.4%
- テレビ・ラジオの番組・広告: 13.8%
- 通販サイト: 13.3%
- SNS上の広告: 12.9%
- 価格等を比較できるサイト: 10.4%
- インターネット上でしか知らない友人・知人(SNSのフォロワー等): 5.8%
- 新聞・雑誌等の記事・広告: 5.8%
- 特にない: 3.3%
- 無回答: 1.7%
20歳代
- SNSでの口コミ・評価: 52.3%
- 公式サイト: 30.8%
- 友人・知人(インターネット上でしか知らない人を除く。): 30.1%
- 店頭・店員: 26.6%
- インターネットの記事やブログ: 19.7%
- 通販サイト: 15.7%
- 価格等を比較できるサイト: 15.7%
- SNS上の広告: 12.3%
- インターネット上の広告: 10.5%
- テレビ・ラジオの番組・広告: 8.4%
- インターネット上でしか知らない友人・知人(SNSのフォロワー等): 7.7%
- 新聞・雑誌等の記事・広告: 3.6%
- 特にない: 2.3%
- 無回答: 1.7%
若年層(10歳代後半〜20歳代)の購買行動において、もはやSNSは絶対的な情報源となっています。「商品やサービスの購入を検討する際に重視する情報」を見ると、「SNSでの口コミ・評価」が10代後半で45.8%、20歳代では52.3%と、半数近くがもっとも重視していることがわかります。
次いで、「友人・知人(10歳代後半:29.2%、20歳代:30.1%)」「公式サイト(10歳代後半:28.8%、20歳代:30.8%)」が上位に入っています。
この世代は、企業からの直接的なメッセージ(広告)よりも、実際に商品を利用したユーザーのリアルな声や、身近なコミュニティからの情報を信用する「共感・体験重視」の傾向が強いと言えるでしょう。
5.2 他世代と比較した情報収集の違い
商品やサービスの購入を検討する際に「情報を得ているもののうち、重視するもの」(項目別・年齢層別)
SNSでの口コミ・評価
- 全体 (N=5,493): 20.3%
- 10歳代後半 (N=240): 45.8%
- 20歳代 (N=478): 52.3%
- 30歳代 (N=634): 41.8%
- 40歳代 (N=884): 24.9%
- 50歳代 (N=969): 18.1%
- 60歳代 (N=966): 7.7%
- 70歳以上 (N=1,322): 1.7%
友人・知人(インターネット上でしか知らない人を除く。)
- 全体: 21.8%
- 10歳代後半: 29.2%
- 20歳代: 30.1%
- 30歳代: 27.4%
- 40歳代: 25.1%
- 50歳代: 22.2%
- 60歳代: 19.3%
- 70歳以上: 14.3%
店頭・店員
- 全体: 38.3%
- 10歳代後半: 22.5%
- 20歳代: 26.6%
- 30歳代: 34.4%
- 40歳代: 40.7%
- 50歳代: 42.2%
- 60歳代: 44.0%
- 70歳以上: 38.6%
テレビ・ラジオの番組・広告
- 全体: 20.4%
- 10歳代後半: 13.8%
- 20歳代: 8.4%
- 30歳代: 10.9%
- 40歳代: 14.4%
- 50歳代: 21.8%
- 60歳代: 25.8%
- 70歳以上: 29.7%
新聞・雑誌等の記事・広告
- 全体: 21.9%
- 10歳代後半: 5.8%
- 20歳代: 3.6%
- 30歳代: 6.5%
- 40歳代: 11.4%
- 50歳代: 19.3%
- 60歳代: 31.3%
- 70歳以上: 40.8%
公式サイト
- 全体: 21.1%
- 10歳代後半: 28.8%
- 20歳代: 30.8%
- 30歳代: 27.3%
- 40歳代: 27.8%
- 50歳代: 29.3%
- 60歳代: 16.3%
- 70歳以上: 6.4%
一方で、この情報収集の傾向は、年齢層が上がるにつれて変化します。若年層で圧倒的トップだった「SNSでの口コミ・評価」は、30歳代で41.8%となっており、50歳代で18.1%、70歳代以上ではわずか1.7%にまで落ち込みます。
そのSNSと完全に反比例する動きを見せるのが、「テレビ・ラジオの番組・広告」と「新聞・雑誌等の記事・広告」といった従来のマスメディアです。
テレビ・ラジオは20歳代では8.4%ですが、50歳代で21.8%、70歳代以上では29.7%へと上昇します。また、新聞・雑誌は20歳代では3.6%と極めて低い水準ですが、年齢とともに急激に伸び、70歳代以上では40.8%に達しています。
また、全世代平均では「店頭・店員」を重視する割合が38.3%と高いのに対し、10歳代後半では22.5%と低い数値を示しています。
女子高生に限らずZ世代全体として、店に行く前にSNSで徹底的に「予習」を済ませており、店舗は情報を得る場所ではなく、確認や購入のための場所へと役割が変化していると言えるでしょう。
6. まとめにかえて
女子高生をはじめとしたZ世代の購買行動は、SNSでの「認知」と、店頭での「体験」が複雑に組み合わさっています。
メディアの使い分けに加え、日常的な雑貨については店頭での出会いを重視するなど、カテゴリーに最適化されたスマートな消費スタイルが確立されていると言えますね。
参考資料
- 僕と私と株式会社「推し活グッズ・コスメ・コンビニスイーツなど5つのカテゴリーの「カスタマージャーニー」に関する調査」(PRTIMES)
- 消費者庁「令和4年版消費者白書」第1部 第2章 第2節 (1)若者の消費行動
LIMO・U23編集部

