2.1 働き続ける女性の増加と第3号被保険者の関係性
第3号被保険者の大半を女性が占めてきた背景には、日本の雇用慣行や家庭のあり方の変化が関係しています。
厚生労働省の「令和7年版厚生労働白書」によれば、第1子出産後も就業を継続する女性の割合は年々増加しており、2015年から2019年の期間では53.8%と半数以上に達しました。
その一方で、1985年から1989年生まれの世代に注目すると、約37.4%が出産を機に離職しており、仕事と育児の両立が依然として大きな課題であることがうかがえます。
また、仕事を続ける場合でも、正社員からパートタイマーや派遣社員といった非正規雇用へ働き方を変える女性は少なくありません。
年収を130万円未満に調整する働き方が、結果として第3号被保険者を選択する一因となっています。
3. 厚生年金の加入対象が拡大へ。今後の制度改正のポイント
2024年6月13日に成立した公的年金制度の改正法は、働き方や家族の形が多様化する現代社会に対応することを目指しています。
この改正により、今後さらに多くの人が厚生年金に加入できるよう、制度の見直しが進められています。
特に注目すべきは、社会保険の適用範囲が拡大される点です。
これにより、労働時間や収入の条件次第では、これまで第3号被保険者であった方が厚生年金に加入する第2号被保険者へと移行する事例が増加すると予測されます。

