3. 年金収入だけで2割・3割負担になるケースとは?

それでは、年金収入だけで窓口負担が2割・3割になる人はどれくらいいるのでしょうか?

ここでは、厚生労働省年金局の「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、2割・3割負担となる年金を得ている人の割合を見ていきます。

3.1 年金収入だけで3割負担になるケース

単身世帯の場合、3割負担となる収入の目安額が「年収約383万円(月収約32万円)以上」です。

厚生労働省年金局の「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金を月額で30万円以上を受け取っている人は1万9283人です。

厚生年金保険(第1号)の受給総数が1608万5696人であるため、30万円以上の年金を受け取っている人の割合は約0.12%となります。

厚生年金保険(第1号)の受給者全体のなかで約0.12%であり、ほかに国民年金のみの受給者も存在します。

公的年金(国民年金+厚生年金)だけで月額32万円を受け取れる人は極めて稀であり、公的年金のみで3割負担の基準を満たす人はごくわずかと言えます。

3.2 年金収入だけで2割負担になるケースとは

単身世帯で2割負担となる収入の目安額が「年収約200万円(月収約17万円)以上」です。

「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金月額17万円〜30万円を受け取っている人は602万9844人です。

厚生年金保険(第1号)の受給総数から割合を算出すると、約37.4%となります。

厚生年金の平均受給額は月額約15万289円です。

平均より少し多めに年金を受け取っている元会社員の方であれば、年金収入だけでも2割負担になる可能性は十分に考えられます。

また、夫婦2人世帯の場合は「年金収入の合計が320万円以上」が基準となるため、夫婦ともに厚生年金を受け取っている場合などは2割負担に該当しやすくなります。

高齢期の医療費負担を考慮した上で、資金計画を立てておくことが大切です。

※2割負担の「配慮措置」は終了しています: 2022年10月に2割負担が導入された際、急激な負担増を防ぐために「1か月の外来医療の窓口負担増加額を3000円までに抑える」という特例(配慮措置)が設けられていました。しかし、この特例は2025年(令和7年)9月末をもってすでに終了しています。これから新たに75歳を迎えて2割負担に該当する方は、初めから通常の上限額が適用される点に注意が必要です。