1月末には2026年度の年金が増額となることが厚生労働省から発表されました。金額こそ増えましたが、実質的な価値は目減りしている状況です。
また、4月からは子ども・子育て支援金の徴収が始まります。このような状況だからこそ、家計の見直しや資産の備えが重要になります。
加えて、公的制度についてよく理解しておくことも大切です。そのひとつが「高額療養費制度」です。高額療養費制度について知っておけば、家計だけでなく保険保障も見直せます。
この記事では、高額療養費制度の概要や、重要項目である自己負担限度額について解説します。
1. 高額療養費制度の振り返り
まずは、高額療養費制度の基本的な仕組みを振り返りましょう。
高額療養費制度とは、一定額を超えて医療費を支払った際に、超えた分が公的医療保険から払い戻される制度です。医療費は全体の1〜3割を医療機関窓口で負担しますが、何度も通院したり入院する機会が多かったりする人は、負担額が増えて家計に影響を及ぼします。
高額療養費制度は、こうした負担増を軽減し、安心して医療を受けられるよう制度設計されています。
基本的には医療費のほとんどが高額療養費制度の対象です。ただし、以下のような費用は医療費に含まれず、全額自己負担しなければなりません。
- 差額ベッド代
- 入院時の食事代
- 先進医療費
医療費に対する保障は、高額療養費制度を利用しつつ、必要に応じて民間の医療保険を使うといった工夫が求められます。
高額療養費制度を利用する際は、加入する公的医療保険に申請が必要です。そのため、いったん窓口で費用を全額立て替えなければなりません。ただし、マイナ保険証で受診している人については、医療費負担が限度額までに抑えられ、以降の支払いは不要になります。特段手続きも不要のため、スムーズに制度を使いたい場合はマイナ保険証での受診がおすすめです。
次章では、70歳未満の自己負担限度額を解説します。