3. ギリギリ課税世帯になると保険料負担はどうなる?

非課税世帯から課税世帯になると、税金の負担が発生し、社会保険料の負担額も増えます。とくに、住民税が非課税から課税に変わると、ギリギリ非課税になる人に比べて手取り額が減る可能性があります。

東京都新宿区在住の年金収入156万円の人を例に、税金・社会保険料を計算してみましょう。

課税世帯の税金・社会保険料について(東京都新宿区在住の場合)4/4

課税世帯の税金・社会保険料について(東京都新宿区在住の場合)

出所:新宿区「保険料の計算方法について」新宿区「介護保険料の決まり方」をもとに筆者作成

  • 所得税:0円
  • 住民税:6000円
  • 国民健康保険料:3万5170円
  • 介護保険料:8万7120円
  • 合計:12万8290円

差し引かれる金額の合計は12万円台です。先ほどの非課税世帯の社会保険料の試算と比較すると、年金収入が1万円増えるだけで、約4万円も負担が増える計算となりました。なかでも介護保険料は段階で設定されているため、所得が非課税・課税の基準に近い金額だと、急激に負担が増える可能性があります。

こうした手取りの逆転現象は、収入が増える以上の損失をもたらします。2026年度は、年金が現行の金額から1.9%引き上げられるため、意図せず課税世帯になる可能性もあるでしょう。年金収入を減らすことはできないため、税金や社会保険料の支出に備えて、年金とは別の資産を用意しておくのが望ましいです。