4. 年金額は人によって変わる点に注意

前章では、税金や社会保険料が差し引かれることで、実際に受け取れる年金の手取り額が少なくなる点を見てきました。ここからは視点を変えて、そもそもの年金額自体が、人によって異なる理由について確認していきます。

今回の試算は、あくまで「平均的に働き続けた会社員」を想定したモデルケースです。実際の年金額は、働き方や選択によって、次のような要因で変動します。

  • 転職や離職による未加入期間の有無
  • ボーナスの金額や支給回数
  • パート・自営業として働いた期間があるか
  • 年金の繰上げ・繰下げ受給を選択するかどうか

また、国民年金(老齢基礎年金)については、物価や賃金の動向を反映する仕組みがあり、年金額は毎年見直されています。そのため、将来受け取る金額は、現時点の水準から変わる可能性があります。さらに、今後の社会情勢によっては、年金制度そのものが改正されることも考えられるでしょう。

年金だけで老後の生活をすべて賄うことに不安を感じる人も少なくありません。年金は老後の重要な収入源ではありますが、それだけに頼るのではなく、貯蓄などほかの備えと組み合わせて考えることが大切です。

そのためにも、できるだけ早い段階から、自分の年金額を把握し、老後の資産づくりを意識しておくと安心につながります。