7. まとめにかえて|75歳以降の家計は平均値だけでは判断できない
75歳以降の家計を考える際、平均値だけを見て判断するのは危険です。
後期高齢シニア夫婦の資産構成を見ると、預貯金が全体の約3分の2を占め、有価証券の比率は決して高くありません。
この配分は値動きの小ささという安心感をもたらす一方で、物価が上昇する環境では、資産の価値が静かに削られていくリスクも抱えています。
数字上は減っていなくても、インフレが進行した場合には、実質的な購買力が低下するリスクがある点は見逃せません。
「人生100年時代」と言われる今、問われるのは貯蓄額の多寡ではなく、その資産が何年、どのような生活を支えられるのかという視点です。
現役期からの準備に加え、年金の受け取り方や公的制度の仕組みを理解しておくことが、老後の不安を抑える重要な土台になります。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 総務省「家計調査 家計収支編 2024年〔二人以上の世帯〕」(第3-2表)
- 厚生労働省「高齢期と年金をめぐる状況」
- 総務省統計局「家計調査 用語の解説」
- 生命保険文化センター「2025(令和7)年度 生活保障に関する調査(速報版)」
- 厚生労働省年金局「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編 2024年 〔二人以上の世帯〕」(第8-10表)
- 政府広報オンライン「後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?」
- 厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」
マネー編集部貯蓄班