カレンダーもいよいよ2月末。風の匂いや柔らかな日差しに、待ちに待った「春本番」の足音がすぐそこまで近づいているのを感じます。

園芸店の店先は、これから始まる華やかな季節を祝うように、色鮮やかな花苗たちで賑わい始めています。

本格的な芽吹きの季節を前に、土に触れ、新しい植物をお庭に迎える準備をする時間は、私たちの心までふわりと明るくしてくれる愛おしいひとときです。

この記事では、今からお迎えしておきたい、春からのお庭をナチュラルに彩る多年草を、参考価格とともにご紹介します。

環境が合えば植えっぱなしでも大丈夫。毎年、季節の巡りとともに健やかな姿を見せてくれる、野趣あふれる頼もしい植物たちを集めました。

1. 【植えっぱなしOK】春からの庭を上品に彩る《野趣あふれる多年草》おすすめ4選

1.1 セイヨウオダマキ

凛とした風情が美しいセイヨウオダマキ1/6

凛とした風情が美しいセイヨウオダマキ

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凛とした風情が美しいセイヨウオダマキ。うつむき加減に咲くその姿は、まるで精巧なガラス細工のような繊細さを持ち合わせています。

この美しさは、シェードガーデンなどの柔らかな光が差し込む場所でこそ引き立ちます。木漏れ日の中で他の植物たちと寄り添うように咲き、時間とともに変わる光の中で豊かな表情を見せてくれることでしょう。

水はけの良い半日陰においてあげるのがポイント。夏の厳しい暑さと蒸れをやわらげてあげられれば、毎年可憐な花を咲かせてくれます。

ただ、全草に毒性を含んでいるため、ペットや小さなお子様が誤って口にしないよう、植える場所には少し配慮してあげてくださいね。

※参考価格:500円前後(3号ポット苗)

1.2 アジュガ

絨毯のように広がるアジュガ2/6

アジュガ

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アジュガは足元を彩るグランドカバーとして楽しみやすい花。ランナー(ほふく茎)を伸ばして密に広がり、春には青紫色やピンクの花穂を凛と立ち上げ、まるで絨毯を広げたような景色をつくります。

日陰にも強く、手間をかけずとも美しい景観を保ってくれるため、シェードガーデンで育てるのもよいでしょう。葉色が美しい銅葉の「チョコレートチップ」などの品種を選べば、花のない時期も庭に深みを与えてくれます。

育て方のコツは、極端な乾燥を避けることくらいで、植えっぱなしでも元気に育ちます。

繁殖力が強く、環境が合うと驚くほど広がります。隣の敷地や他の植物の領域まで侵入しないよう、時々スコップなどで根を切って整理してあげましょう。

※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)

1.3 ガウラ

すっと伸びた茎の先で咲くガウラ3/6

すっと伸びた茎の先で咲くガウラ

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しなやかに伸びた茎の先に花をつけるガウラ。初夏から晩秋まで、途切れることなく次々と花を咲かせ、長く庭を彩ってくれる頼もしい存在です。風に揺れる様子は涼やかで、他の植物との調和も取りやすいでしょう。

育て方のコツは、日当たりと風通しの良い場所で管理すること。草丈が高くなる性質がありますが、初夏に草丈の半分ほどで一度「切り戻し」をしてあげると、株が倒れにくくこんもりとまとまり、さらにたくさんの花を咲かせてくれます。

※参考価格:400~600円前後(3号ポット苗)

1.4 ゲウム

鮮やかな色の花を付けるゲウム4/6

ゲウム

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葉の形から「ダイコンソウ」という親しみやすい和名を持つゲウムですが、その花色は鮮やかで洗練されています。

オレンジや赤、黄色といった暖色系の花が多く、庭の一角を明るく照らしてくれます。他の多年草との相性も良く、風景にアクセントを加えてくれるでしょう。

育て方のコツは、夏の暑さと蒸れを避けること。西日の当たらない半日陰で夏越しさせることが、長く楽しむためのポイントです。

水はけが悪いと根腐れを起こしやすいため、風通しと水はけの良い場所を選んで植え付けてくださいね。環境さえ整えれば寒さにも強く、日本の多くの地域で育てやすい多年草です。

※参考価格:200~600円前後(3号ポット苗)

2. 目指したいのは、センス良く素朴なナチュラルガーデン

目指したいのは、センス良く素朴なナチュラルガーデン。その主役となる多年草の魅力は、一度植えれば巡る季節とともに、毎年その訪れを告げてくれることにあります。たとえ冬に地上部が枯れてしまっても、土の中では静かに、力強く春を待っています。

この「待つ」という時間こそが、植物を育てる真の愉しみ。土に触れ、小さな変化に心を寄せるひとときは、私たちの日常に温かな灯をともしてくれます。この春、あなたも庭というキャンバスに、新しい物語を紡いでみてはいかがでしょうか。

3. 【コラム】数字で読み解く!日本の花と球根の需給事情

ガーデニングや日々のお花を楽しむ中で、「この植物はどこから来たのかな?」と気になったことはありませんか?

2026年2月に農林水産省が公表した「花きの現状について」から、日本の花き(観賞用の植物)生産の現状を見てみましょう。

3.1 花き生産の現状:金額ベースで見る

まず「金額ベース」で見ると、国内で流通する花の約9割が国内生産で、輸入は約1割にとどまります。

国内生産の6割弱を占めるのが切り花類で、次いで鉢もの類、花壇用苗もの類と続きます。また、輸入される花も大半(9割弱)が切り花です。

3.2 花き生産の現状:数量ベースで見る

しかし、「数量ベース」で見ると異なる実態が見えてきます。

切り花の国内流通量における輸入割合は約3割(30%)となっており、特にカーネーションやキクの輸入割合が高く、コロンビアやマレーシア、中国などから多く届いています。

また、秋植え・春植えでおなじみの「球根」については、輸入割合(数量ベース)が実に約8割(80%)にのぼります。

その大半が花の国として知られるオランダから輸入されており、国内に流通する球根の多くが海外産であるという特徴があります。

お花屋さんやホームセンターで植物を選ぶとき、実は海を越えて届いたものが数多く含まれています。

日ごろ花苗を選んだり土作りをしたりする際に、産地に注目してみるのも一つの楽しみ方かもしれませんね。

参考資料

LIMOガーデニング部