3. 2026年度の年金額改定:厚生年金は2.0%、国民年金は1.9%の増額へ

公的年金の支給額は、物価や現役世代の賃金動向を基に毎年度見直されます。2026年1月23日、厚生労働省は2026年度(令和8年度)の年金額例を公表しました。

年度が切り替わる4月分の年金から適用される改定率は、国民年金(基礎年金)が+1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が+2.0%となり、4年連続でのプラス改定です。

3.1 2026年度における年金額のモデルケース

  • 国民年金(老齢基礎年金・満額):月額7万608円(1人分 ※1
  • 厚生年金(夫婦2人分のモデルケース):月額23万7279円(夫婦2人分※2

※1 昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金(満額・1人分)は、月額6万9108円(前年度比+1300円)となります。
※2 平均的な収入(賞与込みで月額換算45万5000円)を得る男性が40年間勤務した場合に受給開始となる年金額(老齢厚生年金と夫婦2人分の老齢基礎年金満額)の給付水準を示しています。

国民年金のみを受給する場合、保険料を全期間納付した満額(※3)であっても、月額は7万円を下回る計算になります。

さらに、受給開始を75歳まで遅らせる「繰下げ受給」(※4)を利用したとしても、月額は13万円に届きません。

※3 国民年金の保険料を40年間(480カ月)納付した場合に、65歳から受け取れる満額の年金額を指します。
※4 繰下げ受給とは、年金の受け取り開始を66歳から75歳までの間で遅らせる制度です。1カ月遅らせるごとに0.7%増額され、75歳開始では最大84%増額されます。

ただし、これらはあくまで標準的な「モデルケース」の金額に過ぎません。

実際の受給額は、現役時代の働き方や加入期間、年収によって大きく異なります。「自分はモデルケースとは違うから、一体いくらもらえるのか見当がつかない」と不安に思う方もいるでしょう。

そこで注目したいのが、今回の改定と同時に厚生労働省が公表した「多様なライフコースに応じた年金額(概算)」です。

就業形態や年収の違いが、将来の受給額にどのように反映されるのか、ご自身の状況に近いケースを見つけられる、より現実的な推計値を確認していきましょう。

※5 支給日が土日や祝日に重なる場合は、その直前の平日に前倒しで支給されます。