1.2 高年齢雇用継続基本給付金

60歳以降も仕事を続ける方が増加していますが、その多くは定年前に比べて賃金が大きく減少しています。この給付金制度は、そうした賃金の低下を補うために設けられた雇用保険の仕組みです。

対象者は、雇用保険に通算で5年以上加入している60歳から64歳までの方です。60歳時点での賃金と比べて、現在の賃金が75%未満に低下している場合に支給されます。支給額は賃金の低下率に応じて変動しますが、最大支給率は対象者の年齢到達時期によって異なります。 令和7年3月31日以前に60歳に達した方は賃金の最大15%、それ以降に達する方は最大10%となります。

高年齢雇用継続基本給付金の支給額2/5

高年齢雇用継続基本給付金の支給額

出所:ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」

具体例として、賃金が月20万円の場合、支給率が10%なら最大2万円、15%なら最大3万円が給付されます。 申請手続きは、原則として2か月に1回、勤務先の事業主がハローワークに対して行います。従業員個人が申請する必要は原則ありませんが、希望すれば本人が行うことも可能です。

ただし、すべてを勤務先任せにするのではなく、ご自身でも支給の状況をチェックしておくことをおすすめします。企業側が手続きを失念しているケースもあるため、人事部門の担当者に問い合わせておくと安心です。

1.3 高年齢求職者給付金

65歳以上で離職された方が受給できるのが「高年齢求職者給付金」です。通常の失業給付とは異なり、毎月の定期給付ではなく、一時金として一度にまとめて支給される点が特徴となっています。

受給の条件は2つあります。1つ目は、離職する前の1年間において雇用保険の被保険者期間が通算で6カ月以上あること。2つ目は、ハローワークで求職の申し込み手続きを済ませることです。

給付される金額は、被保険者であった期間の長さに応じて、基本手当日額の30日分または50日分となります。離職直後に自動的に受け取れるわけではなく、ハローワークでの手続きが必須となる点に留意が必要です。