1月29日、日経平均株価の終値は5万3375円(前日比+16円)でした。
5万円台を突破し、さらに上昇を続ける日経平均株価。この波に乗りたいと思っているものの、
「どの銘柄を選べばよいのか迷ってしまう」
「今買ったら高値掴みになるのでは…」
と躊躇している方は少なくないでしょう。
もし、短期的な値上がり益を狙った投資ではなく、長期目線で資産運用をしていくというご意向があるなら、毎月決まった額をコツコツ積み立てていく「積立投資」で購入タイミングを分散するのも一案です。
さらに、日経平均株価やTOPIXに連動した値動きを目指すインデックスファンドなら、1銘柄で複数の企業に分散投資できるので、リスクも分散させられます。
本記事では、日本株インデックスファンドの仕組みや特徴について、具体的に解説していきます。
1. インデックスファンドの基本を解説
インデックスファンドとは、特定の市場指数(インデックス)と同じような値動きを目指す投資信託の一種です。
投資信託が運用目標とする指数のことを「ベンチマーク」と呼びます。
代表的なベンチマークの例投資対象とする市場によって、採用される指数は異なります。
主な例は以下の通りです(株の場合)。
【投資対象:代表的なベンチマーク】
- 日本株式:TOPIX(東証株価指数)、日経平均株価
- 米国株式:S&P500、NYダウ
- 全世界株式:MSCI ACWI(オール・カントリー)など
例えば「日経平均株価」をベンチマークとするファンドであれば、日本を代表する225社の株式をパッケージとして保有することで、指数と連動する成果を目指します。
2. インデックスファンドが注目される3つのメリット
インデックスファンドが多くの投資家に選ばれている背景には、主に3つの特徴があります。
- 低コストな傾向: 運用にかかる手数料(信託報酬)が、指数を上回る成果を目指す「アクティブファンド」に比べて安価に設定されていることが多く、長期の資産形成において検討しやすい選択肢といえます。
- 値動きの透明性: ニュースや新聞で日々報じられる株価指数に連動するため、「なぜ上がったのか(下がったのか)」という背景を把握しやすいのが特徴です。
- 手軽な分散投資: 一つのファンドを購入するだけで、数百から数千の企業へ投資するのと同様の効果が期待でき、リスクの分散につながります。
次の章では、インデックスファンドを通じて具体的にどのような企業に投資できるのかを見ていきましょう。
3. 日本株の「インデックスファンド」でどんな企業に投資できる?
日本株を対象とするインデックスファンドは、主に「日経平均株価」に連動するものと、「TOPIX」に連動するものの2種類に大別されます。まず、両者の違いを理解しておきましょう。
- 日経平均株価:日本経済新聞社が選定する、日本を代表する225社の株価を基に算出した平均値です。株価の高い銘柄(値がさ株)の影響を受けやすいという特徴があります。
- TOPIX(東証株価指数):東京証券取引所に上場する約2000以上の銘柄の時価総額を基に算出される指数です。より広範な企業を対象とするため、日本経済全体の動向を反映しやすいとされています。
ここでは、それぞれの指数に連動する代表的なファンドを取り上げ、「組入上位10銘柄の顔ぶれ」や、「ベンチマーク(インデックス)との連動性」を確認します。
※2025年12月30日時点の月次レポートを参考にしています。
3.1 日経平均連動型ファンドの例:楽天・プラス・日経225インデックス・ファンド
組入上位10銘柄
- 1位:アドバンテスト(電気機器)10.1%
- 2位:ファーストリテイリング(小売業)8.8%
- 3位:ソフトバンクグループ(情報・通信業)6.8%
- 4位:東京エレクトロン(電気機器)6.6%
- 5位:TDK(電気機器)2.1%
- 6位:KDDI(情報・通信業)2.1%
- 7位:ファナック(電気機器)2.0%
- 8位:リクルートホールディングス(サービス業)1.7%
- 9位:中外製薬(医薬品)1.6%
- 10位:信越化学工業(化学)1.6%
指数との連動性は?
(左側:ファンド / 右側:ベンチマーク)
- 1ヵ月:+0.3% / +0.3%
- 3ヵ月:+12.1% / +12.2%
- 6ヵ月:+25.3% / +25.4%
- 1年:+28.4% / +28.7%
- 設定来:+56.7% / +57.7%
3.2 TOPIX連動型ファンドの例:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
組入上位10銘柄
- 1位:トヨタ自動車 (輸送用機器)3.7%
- 2位:三菱UFJフィナンシャル・グループ (銀行業)3.2%
- 3位:ソニーグループ (電気機器)2.9%
- 4位:日立製作所 (電気機器)2.6%
- 5位:三井住友フィナンシャルグループ (銀行業)2.2%
- 6位:ソフトバンクグループ (情報・通信業)1.7%
- 7位:みずほフィナンシャルグループ (銀行業)1.6%
- 8位:三菱商事 (卸売業)1.6%
- 9位:三菱重工業 (機械)1.5%
- 10位:東京エレクトロン (電気機器)1.5%
指数との連動性は?
(左側:ファンド / 右側:ベンチマーク)
- 過去1ヵ月:1.0% / 1.0%
- 過去3ヵ月:8.8% / 8.8%
- 過去6ヵ月:20.7% / 20.8%
- 過去1年:25.3% / 25.5%
- 過去3年:93.1% / 93.8%
- 設定来:168.5% / 171.9%
4. まとめ
日経平均株価が5万円台に定着する中、今後の相場を正確に予測することは誰にもできず、投資に踏み出せない方も多いでしょう。
しかし、日本株の成長を中長期で取り込みたいのであれば、個別株にこだわらず、インデックスファンドを活用するという選択肢があります。
NISA対象ファンドであれば運用益は非課税となり、効率的な資産形成が可能です。
さらに、積立投資を行うことで購入時期を分散でき、価格変動の影響を抑えながら「高値掴み」への不安も軽減できます。
日本株への投資方法には、個別株・投資信託・ETFなどさまざまな選択肢がありますが、相場の先行きを気にしすぎず、長期・分散・積立を意識した運用が、安定した資産形成につながるといえるでしょう。
※投資には元本割れのリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
参考資料
- Trading View「公式サイト」
- 楽天投信投資顧問「楽天・プラス・日経225インデックス・ファンド(月次レポート)」
- 三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)(月次レポート)」
- 金融庁「基礎から学べる金融ガイド」
和田 直子