ココがポイント
  • 厚生労働省より最新データ「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」が発表された
  • 資料によると、年金受給額では都道府県による平均額の差が見られる
  • 厚生年金と国民年金ではその特徴が異なる

2025年12月、厚生労働省より厚生年金と国民年金の受給状況の最新データ「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」が発表されました。

地域別に受給状況を見ると、厚生年金(国民年金を含む)では、最も高い県と最も低い県で4万2000円以上の差があります。

本記事では、都道府県別の老齢年金受給額の実態と地域間格差について解説します。

自身の居住地の平均受給額を把握し、老後の生活設計や資金準備の参考にしてください。

1. 都道府県別の厚生年金受給額【最新データ】

厚生労働省の「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢厚生年金の受給額は全国平均で月15万1142円ですが、都道府県によって受給額は大きく異なります。都道府県別の受給額を見ていきましょう。

1.1 受給額上位の都道府県(厚生年金)

老齢厚生年金の受給額を都道府県別に比較すると、上位10位以内は次の通りです。

  • 1位:神奈川(17万457円)
  • 2位:千葉(16万5103円)
  • 3位:東京(16万3892円)
  • 4位:奈良(16万2292円)
  • 5位:埼玉(16万1752円)
  • 6位:愛知(16万766円)
  • 7位:兵庫(15万9086円)
  • 8位:大阪(15万6272円)
  • 9位:滋賀(15万4456円)
  • 10位:茨城(15万2963円)


上位10位以内はすべて、東京や大阪、名古屋の3大都市のある都道府県とその周辺の県です。大企業が多く給与所得の高い人が多いため、受給額が全国平均を大幅に上回っています。

1.2 受給額下位の都道府県(厚生年金)

老齢厚生年金の受給額を都道府県別に比較すると、下位10位以内は次の通りです。

下位10都道府県2/6

下位10都道府県

出所:厚生労働省「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

  • 1位:青森(12万8129円)
  • 2位:沖縄(12万8819円)
  • 3位:宮崎(12万9224円)
  • 4位:秋田(12万9503円)
  • 5位:山形(13万1169円)
  • 6位:高知(13万2202円)
  • 7位:熊本(13万2740円)
  • 8位:岩手(13万2943円)
  • 9位:鹿児島(13万3343円)
  • 10位:鳥取(13万3459円)


下位10位以内は、東北地方や九州地方の都道府県が中心です。上位10位以内の都道府県とは逆に、受給額も全国平均を下回っています。

1.3 年金受給額の差は月額4万2328円

受給額の最も多い神奈川県(17万457円)と最も少ない青森県(12万8129円)を比較すると、その差は4万2328円です。受給額に大きな差が生じ老後生活にも大きく影響しますが、物価水準も異なるため、家計収支への影響度合いは多少緩和されるでしょう。

ここまで、都道府県別の厚生年金受給額とその差について解説してきました。次章では、老齢基礎年金について解説します。

2. 都道府県別の国民年金受給額【最新データ】

厚生労働省の同資料によると、老齢基礎年金の受給額は全国平均で月5万9431円です。都道府県別の受給額を見ていきましょう。

2.1 受給額上位の都道府県(国民年金)

老齢基礎年金の受給額を都道府県別に比較すると、上位10位以内は次の通りです。

上位10都道府県3/6

上位10都道府県

出所:厚生労働省「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

  • 1位:富山(6万2989円)
  • 2位:福井(6万2290円)
  • 3位:島根(6万2287円)
  • 4位:長野(6万2030円)
  • 5位:新潟(6万1957円)
  • 6位:石川(6万1923円)
  • 7位:香川(6万1718円)
  • 8位:岡山(6万1564円)
  • 9位:鳥取(6万1502円)
  • 10位:三重(6万1403円)


上位10位以内は、中部地方の日本海側や中四国地方の都道府県が中心です。老齢厚生年金と異なり、3大都市圏の都道府県の名前はありません。

2.2 受給額下位の都道府県(国民年金)

老齢基礎年金の受給額を都道府県別に比較すると、下位10位以内は次の通りです。

下位10都道府県4/6

下位10都道府県

出所:厚生労働省「令和6年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

 

  • 1位:沖縄(5万4217円)
  • 2位:大阪(5万7122円)
  • 3位:青森(5万7137円)
  • 4位:和歌山(5万7784円)
  • 5位:高知(5万7926円)
  • 6位:京都(5万8206円)
  • 7位:福岡(5万8300円)
  • 8位:東京(5万8313円)
  • 9位:大分(5万8397円)
  • 10位:北海道(5万8435円)


老齢厚生年金とは異なり、下位10位以内には東京や大阪、京都、福岡などの都市圏の都道府県が入っています。

一方、厚生年金の受給額で下位1位と2位の青森県や沖縄県は、老齢基礎年金の受給額でも低位です。

2.3 受給額の差は月額8772円

受給額の最も多い富山県(6万2989円)と最も少ない沖縄県(5万4217円)を比較すると、その差は8772円です。厚生年金と比較した場合、受給額の差は少なめです。

ただし、老齢基礎年金だけで生活するのは、受給額の最も多い富山県でも難しいでしょう。公的年金以外の資金準備が必要です。

3. まとめ

全国平均の年金月額は老齢厚生年金受給者は15万1142円、老齢基礎年金受給者は5万9431円ですが、都道府県別に見ると大きく異なります。

老齢厚生年金の受給額は、大企業の多い都市圏の都道府県が上位になる一方、下位には地方の県が入ります。

一方、老齢基礎年金については都市圏優位とは言えない状況です。居住地の平均受給額を確認して、老後の生活設計を立てるときの参考にしてください。

3.1 【編集部よりご参考】

参考までに、厚生労働省の同資料より、老齢年金の平均月額もご紹介します。

参考資料