2. 教育費・住宅ローンとどう両立する?《40歳代〜50歳代の資金配分戦略》
40〜50歳代は、収入が比較的高い一方で、教育費と住宅ローンという二つの大型支出が同時に重なる時期です。家計の自由度が低下しやすく、老後資金の準備が後回しになりやすい世代でもあります。
2.1 教育費が家計を圧迫しやすい年代
総務省統計局「家計調査 年齢階級別世帯の状況」によると、教育費の支出割合がぐんと高くなるのは世帯主が40歳代の世帯です。
世帯主の年齢階級別1世帯当たり年間の教育関係費(二人以上の世帯)
- 40歳代:45万6432円
- 50歳代:53万6251円
これは、子どもが高校・大学進学期を迎える家庭が多いためで、他の年齢階級と比べても教育関連支出の比重が大きくなります。
また、50歳代になると、大学進学後の仕送りや学費負担が増え、教育費支出がさらに膨らむ傾向が確認されています。
2.2 住宅ローンという長期固定支出
同時期に多くの世帯が抱えるのが住宅ローンです。住宅ローンは返済期間が長く、子育て期間と返済期間が重なりやすいという特徴があります。
2.3 資金配分を考える際の視点
これらの点を踏まえると、この世代の資金配分では、次の点が重要になります。
- 教育費と住宅ローンが家計に占める割合を把握すること:固定費がどの程度を占めているかを可視化することで、貯蓄や運用に回せる余力が見えてきます。
- 教育費は一時的、老後資金は長期という時間軸の違いを意識すること:教育費はピークがある一方、老後資金は早く準備するほど負担を分散できます。
- 収入が高い時期こそ配分の見直しが必要:使い方次第で将来の資産形成に大きな差が出る年代であることがわかりました。この年代こそ、しっかりと老後資金について考えるのがおすすめです。
著者
マネー編集部貯蓄班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、大手証券会社やメガバンク等の金融機関にて勤務経験のある編集者が中心となり、金融庁や総務省など官公庁の公開情報等をもとにお金の課題に寄り添う専門チームです。
主なメンバーは野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、日本生命保険相互会社出身の村岸理美など。
編集者の多くは、金融機関にて個人リテール業務を経験。若年層からシニア層、富裕層に至るまで、幅広い顧客に対し、投資信託・保険を中心とした総合的なライフプランニングを実行してきた。なかには、リテール営業で社内トップの実績を持ち、行内で表彰された実力者も。人材育成や社内教育にも携わるなど、金融知識と実務経験の両面で信頼される編集者が在籍しています。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年6月23日)
監修者
二種外務員資格(証券外務員二種)記者/編集者/校閲者/
【保有資格】
ニ種外務員資格(証券外務員二種)・相続診断士・認知症介助士・終活ガイド資格1級保有。
【経歴】
二種外務員資格や相続診断士などの資格を保有し、「お金とくらし」にまつわる情報を専門的かつ丁寧に発信する金融メディア編集者・ライター。
早稲田大学第一文学部史学科卒。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務で15年以上の経験を持つ。また、大手人材派遣会社における採用管理業務などの実務経験もある。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集を担当。
総務省「家計調査」・厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」・J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。
専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事執筆をおこなう。紙媒体での経験に加え、家族の介護を通じて得た知見を生かしながら、「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。(2026年7月9日更新)