4. 【最終出口】引き取り手がいなければ国庫へ。意思を通すなら「遺言」が必須

法定相続人もおらず、特別縁故者への分与もなければ、清算後に残った財産は国庫へ帰属します。なお、預貯金は国庫へ入りますが、もし不動産を誰かと共有していた場合は、その持分が他の共有者に帰属することもあります。

「誰にも迷惑をかけたくない」「お世話になった人へ残したい、団体への寄付をしたい」と考える方は、遺言書で財産の渡し先を決めておくことが、もっとも確実な備えになります。

5. 【おひとりさまの相続】自分の財産を「誰のために」使いたいか、未来への準備を。

今回は、身寄りがない方の遺産がどのようなプロセスを辿るのか、以下の4つのステップに沿って解説しました。

  1. 戸籍調査による法定相続人の有無の確認
  2. 「相続財産清算人」による債務清算と財産管理
  3. 「特別縁故者」への財産分与の申し立て
  4. 引き取り手がいない場合の「国庫帰属」

「おひとりさま」の相続は、放置してしまうと国庫に帰属する可能性が高くなります。自分の財産をどのように役立ててほしいか、誰に受け取ってほしいかという希望がある場合は、早めに専門家へ相談し、遺言書の作成を検討することをおすすめします。それが、自分自身の安心だけでなく、残された周囲の人々への思いやりにもつながるはずです。

参考資料

村岸 理美