6. まとめにかえて

最新のデータから、70歳代の貯蓄や年金の実態、そして日々の家計収支の姿が見えてきました。
冒頭の調査データでも多くの70歳代が家計に「ゆとりがない」と回答していましたが、その背景には、平均的なシニア無職夫婦の家計で月々4万2434円の赤字(年間でおよそ51万円の取り崩しが必要)が生じているという厳しい現実があります。

さらに、「物価上昇」や「医療・介護費用の負担増」に対する強い懸念が、シニア世代の心理的なゆとりを奪っている要因と言えるでしょう。貯蓄額を見ても、2000万円を超える世帯が4割近く存在する一方で、金融資産を持たない世帯も約1割存在しており、老後の「資産格差」は鮮明になっています。

健康寿命が延びる中、日々の不安を和らげて心穏やかな老後を過ごすためには、ご自身の「現在地」を正確に把握することが大切です。

今ある預貯金の残高を過度に減らさないよう、家計のムダを見直したり、健康なうちは短時間の就労で収入を補ったりと、身の丈に合った対策が求められます。

物価高などの不確実な要素は今後も続きますが、新NISAのような税制優遇制度も上手に活用しながら、長期的な視点で「資産寿命」を延ばす準備を進めていきましょう。

参考資料

マネー編集部貯蓄班