少子化対策を強化するため、国が導入を進めている「子ども・子育て支援金制度」は、医療保険料に上乗せする形で財源を確保する新しい制度です。

この制度では、現役世代だけでなく、75歳以上の後期高齢者も負担対象となります。年金生活を送る人が多い中、「毎月いくら支払うことになるのか」「生活への影響はどの程度なのか」と不安を感じている人も少なくありません。

本記事では、子ども・子育て支援金制度の概要を整理したうえで、後期高齢者が負担する支援金の目安や開始時期について、分かりやすく解説します。

1. 子ども・子育て支援金制度とは?

1.1 子ども・子育て支援金制度の概要

子ども・子育て支援金制度は、少子化対策を安定的に進めるための財源確保策です。

2023年に策定された、こども未来戦略「加速化プラン」では、児童手当の拡充や育休時、時短勤務時の給付金支給などが盛り込まれ、支援金はこれらの子育て施策の拡充に充てられる予定です。

【子育て支援の拡充(今年実施分まで)】

  • 令和6年10月~ 児童手当の拡充(所得制限の撤廃、高校生までの延長、第3子以降3万円)
  • 令和7年4月~ 妊婦10万円給付(妊娠・出産時に合計10万円給付)
  • 令和7年4月~ 育休手取り10割(両親が育休取得した場合に手取り10割相当を支給)
  • 令和7年4月~ 時短勤務給付(育児中に時短勤務する場合に時短勤務時の賃金の10%を支給)
  • 令和8年4月~ こども誰でも通園制度(保育所等に通っていないこどもの保護者が月10時間利用可能)
  • 令和8年10月~ 育児期間中の国民年金保険料免除(フリーランスの方の育児期間中の年金保険料免除)

既に実施されているものもありますが、今後は保育サービスの充実や児童手当の拡充などがスタートする予定で、0歳から高校生に至るまで、次世代を担う子どもたちを育てる施策に支援金が活用されることになります。

1.2 子ども・子育て支援金制度は「全世代」が関わる制度

この制度の特徴は、子育て世帯に限らず、独身の方、高齢の方、そして企業も支援金を拠出する仕組みになっていて、世代を問わず、社会全体で子育てを支える仕組みとして設計されている点です。

支援金の徴収は、新たな税金を導入するのではなく、医療保険料に上乗せする形で集められます。会社員が加入する健康保険や国民健康保険、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度も対象に含まれます。